古紙リサイクルに関係する専門用語を解説しています。
古紙集積所に住民から出された古紙を行政指定の回収業者以外の者が持ち去ること。
条例改正により分別収集古紙に対する占有権を明確化している自治体には、東京都杉並区、大田区、江東区、埼玉県志木市、栃木県小山市、奈良県桜井市などがあり、次第に増加傾向にある。また東京都世田谷区では分別収集古紙は区が指定する者以外は収集・運搬してはならないことを条例で制定。
家庭系と事業系があり、年間発生量は5,000万トン。事業系とはオフィス、商店、ホテル、病院などから発生するごみのこと。
オフィス古紙を精選別したもの。かつては込頁(こみぺい)と呼ばれていた。
オフィス古紙を粗選別したもの。古紙物家庭紙メーカーが原料として使用。
古紙を大別すると、産業古紙と回収古紙に分かれる。
産業古紙とは製本、印刷、段ボール工場などから発生する古紙のこと。
回収古紙とは家庭やオフィスから発生する古紙を指す。新聞、雑誌は回収古紙に当たり、段ボールは両方の性格を持つ。ただ産業活動から発生する量が断然多いので、産業古紙に入る。
廃家電を事業者が引き取り、リサイクルを行うことを義務づけた法律。
容器包装リサイクル法によって集められる紙製容器のことで、包装紙、紙袋、紙箱類を指す
古紙価格が値下がりし、回収業者(あるいは問屋)が回収団体に対して、あるいは古紙の発生先(スーパーや物流センターなど)に対して、回収コストをカバーするために対価を要求する行為。
きりつけ。漫画本の本文用紙の裁落のこと。漫画裁落とも呼ばれる。かっては新聞古紙より価格が高かったが、最近は需要が減り、新聞古紙よりも安くなっている。
国の機関に環境配慮型製品を優先的に購入することを義務づけた法律。紙類では情報用紙、印刷用紙、トイレットペーパーが対象。古紙配合率や白色度などが環境配慮の判断基準になる。
日本は米国に次ぐ古紙の消費大国でかつ古紙の輸入国であったが、1997年以降、中国の製紙産業の発展と共に日本からの古紙輸出量が大幅に増え、2001年に147万トン、02年190万トン、03年197万トン、04年284万トン、05年371万トン、06年395万トンと輸出の勢いは止まらない。日本を除くアジア各国は総じて古紙の輸入国である。
こふ。かってはちり紙交換業者が集め、古繊維専門業者が引き取って中古衣料や加工用古布に区別していた。近年は集団回収と分別収集で集められる量が増えたのに対し、国内外の市場が広がらず、リサイクルの輪がうまく回らなくなっている。
こみぺいと呼ばれる。模造も回収古紙から選別されるものが少なくないが、こみぺいはオフィス古紙を精選別したもので、粗選別したものはオフィスミックス。古紙ものトイレットペーパーの主要原料のひとつ。
横浜市を始め、雑がみを集める地方自治体が近年増えている。内容は包装紙、紙袋、紙箱、OA紙、ちらしなど。
廃棄物を焼却してそのエネルギーを発電や熱源に利用すること
事業活動から排出される燃えがら・汚泥・廃酸など21種類。発生量は03年で4億1,200万トン。ごみを一廃と産廃に分けている国は世界でも少ない
自治会、子供会などが中心になって家庭の古紙などを回収する回収システムのこと。家庭の古紙回収の主役だが、高齢化・少子化などで最近は伸び悩んでいる。
報奨金などの名目で回収団体と回収業者の両方に自治体から支出されている。現在、全国的に約150億円前後の補助金がでており、うち4割弱が業者に。
2000年5月に成立した、廃棄物・リサイクル対策を総合的・計画的に進めるための枠組み法。ごみやリサイクルの取り組みの優先順位を①発生抑制②再利用③再資源化④熱回収⑤適正処分としている。
印刷工場などで発生する印刷されていない上質紙系古紙のこと。
家庭から古紙を回収するにあたって、ビン、缶、プラスチックなどと混載で回収する方法。欧米ではシングルストリームが一般的だ。
2000年の新聞古紙の回収率は118%。100%を上回っているのは、チラシが混入しているため。最近は 重量ベースで40%がチラシ。このチラシを除くとネットの回収率は80%前後とみられる。
日本の家庭から排出される古紙回収の主役は、かってはちり紙交換業者だった。現在はちり紙交換業者が激減し集団回収と分別収集(行政回収)が主役で、販売店回収がサポートしている。ただ販売店回収は首都圏が中心で、近畿では皆無。全国的には普及していない。
紙器用板紙の加工工場から発生する裁落、打ち抜き屑のこと。関東では台紙、関西では地券とよばれる。
かつての新聞古紙の消費メーカーの主役は板紙だった。しかし、二度のオイルショックにより1970年代後半から主役の座は洋紙メーカーに移る。2001年は新聞古紙の89%が洋紙に消費された。脱墨技術の進歩が洋紙の新聞古紙利用を拡大した。
回収人が持ち込む回収基地。古紙以外に鉄屑なども扱う。中間問屋とも呼ばれていたが、1990年代の古紙市況の低迷でタテバ業者が激減した。
封筒やクラフト紙の裁落のこと。国内の発生量は月5,000トン前後。パルプ代替の古紙として板紙に重宝されてきたが、最近は使用する国内の板紙メーカーが減り、輸出されるようになってきた。
印刷工場など産業古紙の発生先のことを坪先、それを回収する業者のことを坪上げと呼ぶ。かって工場内に1坪程度の、古紙を落としてストックするスペースがあったことから坪先と呼ばれるようになったもよう。
デポジット制度 消費者が購入する時に容器などの預かり金を取っておき、返却されたら預かり金を払い戻す制度。日本ではビール瓶や一升瓶の回収がこれに似た制度である。
東京都23区は週1回の資源ごみの回収日を設定。これで集まってくる古紙は2000年度、年間24万トンに達した。
古紙問屋のヤード渡しの売価のこと。関東地区の古紙市況は工場持ち込み価格で表現されているが、近年は問屋のヤード渡しでの決済が増えている。
木屑やRPFなどをバイオマス燃料として使用するボイラー。09年までに製紙業界だけで34基のバイオマスボイラーが完成する。
自治体がごみのステーションなどを利用して月数回あるいは週1回、ビン、缶、古紙などの資源ごみを家庭から集めるようになった。集団回収に代わる回収システムとして注目されている。
ブラスチック類のひとつ、ポリエチレンテレフタレート樹脂でできた容器のこと。生産は年々伸び、2000年で36万トン。04年は51万トン。容器包装リサイクル法の施行で回収率が飛躍的に上がり、04年の回収率は62.3%。
廃棄物を再生加工して物として再生利用すること
日本ではミックス古紙といえばもつぱらオフィスから排出されるミックス古紙を指す。海外のミックス古紙は雑誌、段ボール、新聞などの混ざったもの。
もぞう・ケント・いろじょう。産業古紙の代表銘柄。印刷工場から発生する印刷用紙の裁落で、①単色かカラーか②色の濃淡③ベースの紙が塗工か非塗工かーでグレードの差がある
正式には「容器包装に係わる分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」。容器包装を分別収集し、その再商品化(リサイクル)を促進するための法律。消費者が分別排出・市町村が分別収集・事業者が再商品化するという3者の役割分担を定めている
2005年度末までに古紙利用率60%を達成しようという計画。2001年3月、リサイクル56計画(古紙利用率56%を達成しようという計画)がクリアできたので、ポスト56計画として策定された。
リィフューズディライブドフュール、廃棄物から引き出された燃料の意味。紙ごみ、廃プラ、厨芥などのごみを溶融し、乾燥させてクレヨン状に成形加工した固形燃料のこと。紙ごみと廃プラだけを燃料としたものはRPFと呼ばれ、区別されている。
廃プラと紙ごみを粉砕してクレヨン状に成型加工した固形燃料。石油や石炭に代わるバイオマス燃料として注目されている。
海外での新聞古紙の呼称。オールドニュースペーパーの略。日本に比べてチラシが少ない。新聞用紙の坪量も1平方メートル当たり46~48グラムの厚物が一般的。日本は43グラムの薄物が主流だ。
海外での段ボール古紙の呼称。オールドコルゲーティドコンテナ略。古紙の中では一番発生量が多い。
フレート(海上運賃)などを含む、輸出先の港に着けての価格。自国の港渡し価格がFOB。いずれも輸出価格。
ディインキングパルプ、脱墨古紙パルプのこと。洋紙メーカーが新聞用紙の生産などに配合して使用している。使用する古紙はもっぱら新聞古紙。新聞以外に一品色上、チラシなども使用され、最近では残本、回収雑誌まで使用されるようになった。使用古紙の対象が広がっている
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