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海外ニュース【アメリカ西海岸】

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2003年3月1日

シュレッダー搭載の回収車に似たトラック

OCCの国内価格、一気に50ドル値上がり

出かける前に米国内のOCC(回収段ボール)価格が値上がりしていると聴いてはいたのですが、3月に入りショートトン50ドルもの値上がりには驚かされました。米国内の重量の単位はショートトンなので、メトリックトン(日本はメトリックトン)に換算する場合、1.1倍します。つまりメトリックトンでは55ドル。 為替が1ドル118円としてキロ6円49銭もの値上がりです。

わずか1ヵ月でこれだけ値上がりしたのは、米国でも異例のようでした。原因は輸出価格の上昇で国内価格とのギャップが大きくなり、国内の板紙メーカーにOCCが入らなくなる。在庫が底を突いたメーカーがやむなく大幅な値上げに踏み切ったというのが原因です。値上げの価格はショートトン110ドルになり、円価では14円28銭になります。これは問屋の置き場渡しの価格ですので、日本の店頭価格に相当します。

02年の5~6月にかけて同価格は140ドルまで上昇しましたので、まだ昨年の高値は更新していないことになります。ちなみに過去の最高価格は95年~96年の大相場で、瞬間的ですが220ドルまで高騰しました。現在の為替で計算すると28円56銭となります。また当時の輸出価格の最高値はFASで280ドルだったといわれます。ともあれ、米国のOCC価格は3月に入り、日本の国内価格の倍近い水準まで一気に値上がりしたわけです。

主力輸出先、日本から中国へ

5年振りで出かけて感じたのは、日本の商社系古紙プラント(古紙ヤードのこと)の古紙輸出先が大きく変化したことでした。米国西海岸には日本のみならず韓国、台湾、中国など、アジア系のプラントが多数進出し、集荷基地のグローバル化は米国ならではの印象を与えています。日本の商社系古紙プラント場合、5年前は日本向けの輸出が主力で、6割以上を占めていたといいます。

今回、訪問して輸出先を聴いてみると、日本向けは激減し、全体の2割程度。主力は中国に変わっていました。例えば住友商事の子会社、サミットは3つのプラントを運営していますが、合計の回収量は月平均11,000トン。他に仲間買いが2,000トン。この販売内訳は中国6,000トン、日本2,500トン、国内2,500トン、残りが韓国、タイ、その他への輸出ということでした。

中国が増えたのは02年からと語っていましたので、中国向けが急速に増大したことが分かります。ちなみに02年の中国の古紙輸入量は687万トン、一方、日本の古紙輸入量はわずか14万トンで、日本は完全に古紙輸出国に転身しました。これがひとつ。

カーブサイドプラント、機械化進む

2つ目はカーブサイドプラントの機械化でした。5年前は大型の選別ラインそのものに驚かされたのですが、今回は機械化の工程を採り入れていることに感心しました。カーブサイド回収というのは、日本の分別収集の戸別回収に似た回収方法です。家庭が家の前の道路端に古紙、ビン、缶、ペットボトルなどの資源物(米国ではリサイクラブルと呼んでいます)を排出し、これを自治体から委託された廃棄物業者が集めています。

日本の分別収集との最大の違いはこうした資源物を一緒(混合)にして集め、古紙プラントに持ち込み、古紙プラントが大型選別ラインで選別していることです。日本も一部の自治体が混載収集していますが、ほとんどが分別排出し、分別収集しています。

欧米人はどうやらこの分別排出、分別収集というのがどうも苦手のようで、まとめて排出し、まとめて選別するとい手順になってしまうようです。日本では分ければ資源、分けなければごみと呼ばれていますが、分けていない資源物、つまりリサイクラブルは外見上は紙ごみ同然のしろものです。これを古紙プラント業者が廃棄物業者から有価で引き取り、大型選別ラインで選別しているわけです。

今回、二つのカーブサイドプラントを見学したのですが、ひとつはサンバレーペーパーストック、ひとつはサンライズインダストリーでした。古紙の歩留まりは前者が80%、後者が55%と語っていました。残りがごみというわけではなく、ビン、缶、ペットボトルなどの資源物も含みます。

さらに古紙の内訳をみますと、前者がONP80%、ミックス5%、OCC15%。後者がONP50%、ミックス10%、OCC40%。ONPとは新聞古紙のことで、カーブサイド回収は新聞が中心で、意外にミックスが少ないことが分かりました。精選別された新聞は随分ときれいなものでした。あの紙ごみからこれだけきれいな選別新聞ができるとは、と感心させられました。

この選別ラインの中間、つまり粗選別と精選別の中間でスクリーンが導入されていました。このスクリーン工程は5年前には見なかった光景で、軽いものを吹き飛ばしたり、スクリーンを揺すって網の目から重いものを落とすなどの様々な工夫がされていました。スクリーン工程を組み込んだことで、選別ラインのスタッフの数が少なくなり、品質も向上したのでないでしょうか。

シュレッド古紙が大量に集まる

3つ目がシュレッド古紙が大量に集まっていることでした。カリフォルニア州では02年に機密文書の個人情報をシュレッド(細かく切る)してリサイクルすることを義務づける法律が出来ました。このため住友商事の子会社、サミットのリバーサイドプラントには大量のシュレッド古紙が持ち込まれていました。シュレッダー搭載の車輌を持つ業者がビジネスチャンスとみて登場したことで、シュレッド古紙の回収が増えているとのことでした。

また日本紙パルプ商事の子会社、セイフシュレッド社は自らプラントにシュレッダーを設置し、回収してきた機密文書をシュレッドしていました。機密文書のシュレッド化の法律がカリフォルニア州にとどまらず全米に拡がると、シュレッド古紙がさらに大量に集まるようになるかもしれません。

このシュレッド古紙は品質としてはオフィスパック(日本の込頁に相当)のナンバー3ということでした。価格は置き場渡しでショートン100ドル。メトリックトンでは110ドル、為替を1ドル118円とすると約13円になります。このシュレッド古紙の用途は家庭紙原料です。

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