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【王子マテリア】
雑がみに昇華転写紙、年70件近く検出
雑誌多用の白板紙工場で水際検査を強化

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2012年11月26日 1010号

王子マテリア富士第一工場の古紙置き場。1万トン前後の在庫。
王子マテリア富士第一工場の古紙置き場。1万トン前後の在庫。

自治体による雑がみ回収が拡がったことで、雑誌古紙には多種多様の紙類が含まれるようになった。こうした雑誌系の古紙を多用するのが白板紙工場で、雑がみの回収が増えるにつれ、頻繁に禁忌品が混入する事態にも頭を悩ましている。王子マテリア(旧王子板紙)の富士第一工場では、昨年より水際での検品を強化。深刻な製品トラブルを引き起こす「昇華転写紙(捺染紙、アイロンプリントとも呼ぶ)」は年間70件近くも発見されたといい、問屋や自治体へのフィードバックも行いながら、再発防止に努めている。

王子板紙から王子マテリアに

 王子マテリアは、10月1日のホールディング制への移行に伴い、王子板紙から名称を変更。王子ホールディングスとして「製紙」の冠を外し、グループ会社の名称もカタカナ表記を増やしたことで、素材メーカーとして多角的企業に脱皮する方向性を内外に向けて示した。ちなみにマテリアとはマテリアルをもじった造語で、あらゆるパッケージ素材などの新たな分野へ展開する意味が込められた。また王子マテリアの富士工場は、2011年10月に富士第一工場と富士第二工場に変更しており、第一工場は白板紙の専抄工場で、第二工場は約3キロ離れた場所に位置する段原紙の専抄工場となっている。

 今回、訪れた富士第一工場は1908年に富士製紙第八工場として操業を開始。後に本州製紙富士工場となり、そして前身となる王子製紙富士工場へと至る。現在、稼動するマシンは、白板紙のN2マシン一台のみだ。2011年4月末には、塗工紙・微塗工紙マシンであるN1マシンを停機している。N2マシンは、2001年10月に稼動した日本最大の白板紙マシンで、抄紙速度800メートル/分、抄紙幅4,700ミリメートル、5層抄き、日産700トンの能力がある。このN2マシンの稼動以降、国内で新たな白板紙マシンの増設はなく、実質的に国内最後の新マシンとなった。

 N2マシンが稼動した2001年当初、王子でも多くの白板紙マシンがあったが、現在稼動するのは6台。この富士第一のほか、大分、祖父江、江戸川、富士宮(王子エフテックス、旧王子特殊紙)に各1台ずつ(祖父江は2台)がある。富士での大型マシン稼動から順次、小型マシンを停機してきた。生産効率は向上したものの、それ以上に白板紙の市場も縮小。2000年代前半に180万前後あった生産量は昨年154万トン。リーマン・ショック後の2009年が底だったとはいえ、1割超も減少している。

古紙100%配合の白板紙生産

 現在、富士第一工場での月間生産量は2万トン弱。月2回の点検作業による計画停止があり、実質生産日数は月に26~27日。また白板紙の需要も弱いため、生産調整をせざるを得ない状況にある。日本製紙連合会の統計によると、今年1―10月の白板紙生産量は前年同期比でマイナス4.2%。白板紙は輸入紙が増える傾向にあり、今年も1―9月でみて国内消費の15.1%を輸入品が占めた。

 富士第一工場における主な生産品種はコート白ボールの一つである「OKボール」や、特殊白板紙である「Newピジョン」「PCグリーン100」。PCグリーン100は古紙100%の配合を前面に出した製品であり、特殊白板紙生産量の二割強を占める。PCは「ピジョン・カード」の略で、ピジョンとは英語で「鳩」を意味するが、旧本州製紙が鳩を社章に使っていたため。また王子では洋紙も含めて古紙100%の製品名には全て「グリーン」をつけている。

 生産量の6~7割を占めているのがコートボール。実際には、その「OKボール」も基本的には全ての層で古紙を原料にしており、パルプの使用は一部に限られている。ただ、上物古紙の発生が将来的に不透明な部分もあり、古紙配合率は80%以上と幅を持たせた表記としている。

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