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【永野商店】
今年3月に北部工業団地事業所を開設
非鉄事業を開始、総合リサイクル企業へ

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2018年5月14日 1278号

永野商店の北部工業団地事業所

 株式会社永野商店(本社・熊本市北区室園町10―22、永野順也代表取締役社長)は今年3月、北部工業団地事業所を開設した。本社ヤード、北部事業所に次ぐ3番目の事業所となるが、ここでは古紙の扱いはない。北部工業団地事業所は3年前に購入し、駐車場やビン置き場として使用していた。敷地面積は約1,200坪。現在北部事業所で行っている発泡スチロールのインゴット加工も、今後は移設してこちらで行っていく。永野商店の新たな事業や様々な取り組みを紹介したい。

 北部工業団地事業所の開設と同時に、銅のナゲット剥離機を導入した。剥離機の購入価格は約3,000万円。銅線を投入すると、銅、プラ、紙ごみ、埃に自動で分別される仕組み。同社は産業廃棄物の扱い量の増加とともに、有価物としての銅線や雑線の処理の相談を数多く受けるようになった。以前までは知り合いの業者に処理を任せていたが、今3月から自前で処理を行うようになった。

銅線の剥離処理フロー

 銅線や各電線を投入口に投入していく。投入口は高さ2メートルほどのところにあるため、上部にミラーを付けて投入口が見えるようになっている。ショベルローダーで投入された各電線は、2軸破砕機で最初に粗破砕される。その後2ミリ~4ミリの細かいスクリーンにかけられ、次に振動による比重選別が行われる。段差が付いているところで振動させて、重いものと軽いものに分けられる。精米機と同じような原理だという。スクリーンの大きさは様々だが、細かくすればするほど純度は上がるが、速度や処理能力は落ち、時間も要する。現在は最適な稼働を模索している状況だという。銅の純度は99%で、歩留まりは45~50%ほどになる。

 銅のナゲット剥離機の処理能力は時間350キロ。ナゲット線は電気店などから多く排出されるが、今後は処理量の拡大を目指して解体業者等にも営業活動を行っていく。また産業廃棄物の中間処理の許可も取得する見込み。銅が入ったドラム缶は約1トン。始めたばかりの新規事業ということで、扱い量はまだ月間10トン程度。中国の廃棄物を取り巻く状況が大きく変化した影響により、銅線や雑線の処理以来はかなり増加している。

 同社の永野社長は、「中国の状況がこれほど変化するとは思わなかったが、弊社としては新規事業のチャンスだと捉えている。銅線や雑線をきちんと剥離して原料にすれば、国内外で使用することができる」と話す。これまで同社の事業ベースは、古紙・ビン・廃プラ及び産廃が3本柱だったが、これに非鉄事業を柱として育てていくという。

銅の市況

 日刊市況通信によると、5月7日の銅市況はキロ790円。今3月に下落した価格を4~5月にやや戻した形。近年の流れでは、リーマンショック後の2010年~15年は安定して700円台で推移していたが、16年に対前年比20%減となる500円台まで急落し、鉄・非鉄業者は大打撃を受けた。しかし17年からは再び上昇し、今年も800円台を窺うなど、上昇傾向にある。

中国の環境規制が強化

 銅市況は上昇傾向にあるが、中国の環境規制次第では今後も大きく下落する可能性はある。中国は今年3月から、GB基準の各項目の基準値を厳格化した。廃電線類や廃モーター等の雑品は、これまでの異物混入率2.0%から0.5%に、非鉄金属は同2.0%から1.0%に、それぞれ輸入規制が強化された。その影響により、これまで中国向けに輸出されていた雑品や雑線類は、現在はほとんど輸出できない状況になっている。ケーブル線や銅線は、プラ類が被服した状態になっており、これが異物とみなされるからだ。しかしこれらをきちんと剥離加工すれば、非鉄原料として輸も既に規制の対象となっているが、いかに純度の高い金属に分別加工していくかが鍵となる。

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