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古紙ジャーナル バックナンバー

【再生パルプ】
日本初のDIP設備有する大和紙料の高槻事業所
機密書類や難処理古紙を使い、内外に需要を開拓

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2017年11月27日 1256号

大和紙料の古紙パルプのサンプル

 今年、中国における古紙の輸入規制から、段原紙やパルプへの代替需要が高まった。日本から中国向けの段原紙の輸出は、今年9月までで前年より8.5倍の5万7千トンまで増加。パルプは年間輸出量が27万6千トンだが、そのうち古紙パルプの輸出はわずか860トンほど。古紙そのものでは輸入ライセンスの問題に引っかかるが、段原紙や再生パルプなどに加工した製品であれば、輸出の継続は可能となる。今回、日本のDIP(脱墨古紙パルプ)設備導入の先駆けである大和紙料の高槻事業所を訪問し、古紙のパルプ化による輸出の可能性を探った。

製紙メーカーの一貫生産が主流に

 DIP(脱墨古紙パルプ)は、1970年代の石油危機をきっかけに、急速に広がったとされている。王子製紙(現王子HDのグループ会社)が初めてDIP設備を導入したのが1975年。苫小牧工場で回収した新聞古紙から異物を除去してインクを抜き、パルプ化する日量100トンのDIP設備が稼働した。

 大和紙料の高槻事業所は、これより古い。1967年に日本で初めてDIP設備を導入したのが同社だ。現在もこのDIP設備は稼働を続け、50年もの歴史がある。当時、新聞残紙から製造したDIPを製紙メーカーへ供給することが主だった。現社長の塩瀬氏がドイツの大学に留学した後というのもあって、西ドイツからVOITH(フォイト)製の最新の設備を取り寄せた。パルプ製造にあたっては三菱製紙出身の技術者も雇い入れ、薬品やレシピ開発から手探りで進めてきたのである。

 DIPは機械パルプの消費量を大幅に減らせるうえ、エネルギーの消費量も少ないことから、当時の洋紙メーカーや建材メーカーが、同社の製造するDIPをこぞって使った。同時にDIP製造のノウハウを吸収すべく、高槻事業所への見学も殺到していた。70年代に製紙メーカーがDIPを研究し、自らDIP設備の導入が進む中で、DIPの外部調達の需要も徐々に下火となっていったのである。

 決定的だったのが90年代後半から2000年代にかけての再生紙ブーム。洋紙向けの古紙配合増に対応するため、製紙メーカー各社によるDIP増強が相次いだ。古紙そのものの需要がむしろ高まり、一段とDIPの外販事業は不安定となった。例えば、國光は富士市内で50年近いパルプ製造の歴史があったが、2015年にDIPパルプの製造事業から撤退している。

機密処理サービスに活路

 今では、こうしたDIP設備のほとんどが、機密古紙を溶解するための処理設備として使われている。本紙の調査では、DIPパルプや半溶解パルプを製造する古紙事業者は全国で13社ある(次頁の表どおり)。

 大和紙料のDIP事業の変遷も例外ではない。DIPに替わる商売を模索する中、1992年に機密書類の処理をスタートさせた。個人情報保護法の制定される10年も前のことで、機密書類の本格的な処理サービスという意味でも同事業所は先駆けだった。

 機密書類の処理は、オフィスにBOX設置型のサービスを展開。ジュラルミン製のBOXは、縦60センチ×横70センチ×高さ100センチで、240リットルの容量がある。これを銀行や保険代理店などのオフィスに・・・

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