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古紙ジャーナル バックナンバー

【ふれあい収集】
分別排出が困難な高齢者に支援の動き広がる
横浜市では6,000世帯超を対象に戸別収集実施

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2017年10月2日 1247号

ごみ出し支援「ふれあい収集」の導入事例

 本格的な高齢化社会の到来は、古紙回収の形も変えるだろうか。日本の高齢化率(年齢が65歳以上の人口比率)は26%に達し、 『超高齢化社会』に突入したといわれる。2035年には33.4%に上ると予想され、3人に1人が高齢者になることが見込まれている。ごみ出しや分別排出が困難な高齢者が増えれば、ごみ屋敷化、集団回収の存続危機、資源の回収率低下など多くの課題が浮上する。すでに2割の自治体で「ふれあい収集」として戸別収集するなどの支援の動きも広がりつつある。古紙や再生資源の発生量が頭打ちの中で、こうした取り組みは民間業者にも商機となりうるのか。現状を分析把握するとともに、先行事例を取り上げたい。

高齢化で分別排出に危機

 もともと高齢者は規範意識が高く、ごみや資源の分別排出にも協力的といわれてきた。ところが、日本のごみの分別ルールは細かく、高齢者の心身が弱ったり、認知症を患ったりすると、分別排出が困難となるケースが出てきた。日本国立環境研究所が2015年に実施した「高齢者のごみ出し支援に関するアンケート」によると、9割超の自治体が高齢化によって、ごみ出し困難な住民が増える懸念を抱いているといい、すでに約五割の自治体で、ごみ出しに困難な高齢者が多くいると答えている。

 特にごみ出しを巡る問題が起きがちなのが、高齢者の単身世帯である。すでに全国で600万世帯を数え、年々増加する傾向にある。ごみ出し困難な高齢者が増えると、①不適切なごみ出しをする、②ごみ出しができなくなる、③無理なごみ出しを続けるという事態が生じる。①は分別収集に支障をきたし、近隣とのトラブルにもつながる。②はごみ屋敷化など、不衛生な住環境を引き起こす。③は怪我など高齢者自身へのリスクが高まる。こうしたごみ出し問題は、廃棄物管理と高齢者福祉の両方に渡っていることが特徴でもある。

 高齢者が分別ルールへ適応することが難しい場合、分かりやすいガイドを作成したり、ルールの緩和策を設ける自治体もある。東京都東大和市ではごみの排出方法を変更した際、文字やイラストを大きくした簡易版のガイドを全戸に配布。高齢者から好評を得ている。また熊本県水俣市では生ごみ分別を行っているが、高齢者や障がい者で分別が難しい人には「分別ご免除シール」を交付。シールが貼られたごみは混ざっていても、回収している。他の自治体でも、分別が難しいと判断される場合には、そのまま持ち帰り、収集員が再分別するところも多い。

直接の収集支援が主流

 ごみ出しの支援制度も各地の自治体に広がっている。自治体の規模や地域コミュニティの性質に合わせて、さまざまな支援の形があるが、支援制度を設けるには一定の人員・体制や予算確保が必要であるため、人口規模の大きな自治体ほど導入が進んでいる。支援制度は主に①直接支援型と②サポート型の二つに分けられる。①は、「ふれあい収集」と呼ばれることが多く、直接、自治体の職員や民間の委託業者が対象者を戸別収集する形である。②は、NPOのスタッフなどがごみ出しを手伝うなどし、通常の収集ルートへ乗せる形である。②は地域コミュニティが運営主体となるので、導入は容易なものの継続性に欠けることがある。現状、自治体による支援制度は、9割が①の直接支援型である。

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