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【中国の輸入ライセンス】
来年、MIX古紙で半減、廃プラで6~7割減か
内外のマテリアル利用拡大に向けた模索続く

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2017年9月18日 1246号

 来年の中国の輸入量は、MIX古紙で50%、廃プラで60~70%落ち込むことが予想される。今年、ナショナルソードとして始まった中国の環境規制が厳しさを増している。中国政府は、再生利用メーカーに与える「輸入ライセンス枠」に的を絞り、数量や品質をコントロール。来年からMIX古紙・廃プラは輸入禁止となる見通しだが、年半ばで認められてきたライセンス枠の追加取得はほぼ絶望的で、年内に残るライセンス枠を返上させるケースも続出している。来年のライセンス枠がいつ、どれだけ認められるかが焦点であるが、今後、中国が大幅に輸入を減らした古紙・廃プラに行き先はあるのか?!

7月の中国輸入量、古紙1割減、廃プラ3割減

 中国政府が一斉に1,600工場に環境監査に入り、資源ごみを輸入禁止にするとWTOへ通達したのが今年7月。この月の中国輸入統計が先日発表されたが、すでに影響が表れている。古紙は213万トンで前月より10.5%減、前年同月対比では3.3%減。MIX(雑誌等)に限ってみると、前月比18.8%の減少だった。

 廃プラはさらに深刻だ。7月は40万トンと前月比31.5%減、対前年同月比では39.4%も減っている。1月や2月は旧正月の影響で、40万トン台まで落ち込むことはあっても、7月の輸入量で40万トン台は異例。8月以降もこの傾向に拍車がかかり、MIX古紙や廃プラの輸入量は激減するとみられる。

 環境規制が急展開し、年内に予定されていた製紙工場や再生プラスチックメーカーのライセンス追加申請の承認は、絶望的とみられる。RISIによると、今年の年初に中国税関が承認していた古紙の輸入可能枠は2,810万トンだった。一方、1-7月の輸入実績は1,700万トンで、差し引き1,100トンのライセンス枠が残り、5カ月間でこの分は輸入可能とみられた。ところが、7月の環境監査に引っかかった工場は、ペナルティとして輸入ライセンスをはく奪。また違反が見つからなかった工場でも、輸入ライセンス枠の返上を要求されるケースが頻発している。年内の残るライセンス枠も大幅に縮小しているようで、理由が判然としないライセンス枠の削減は、地方政府のアピールの意味もあると指摘されている。

輸入ライセンス枠を絞り、総量規制を実施か

 焦点は来年のライセンス枠がいつ、どの程度発行されるかである。輸入が全面禁止になる可能性もあるが、2016年の輸入量としてMIX古紙で569万トン、廃プラで735万トンあったものがいきなりゼロになるとも考えにくい。中には、選別がきっちり施された高品質のものも含まれているからだ。ただ、関係者の希望的観測も含まれ、現時点での確証はどこにもない。HSコードでどう規定するかの課題も残り、中国政府は新たな品質規格を策定中で、11月に詳細発表との見通しもある。

 現地メーカーや商社筋などの話を総合すると、来年の輸入ライセンス枠はMIX古紙で約50%減、廃プラで約60~70%減るとみたい。他の古紙品種であるOCCやONPのライセンス取得も厳しくなり、10~20%減ることが予想される。古紙全体の輸入量では来年30%前後減ることが予想される。

 税関検査を厳格化した上で、輸入ライセンス枠が絞られると、中国の再生メーカーはまずは歩留まりの良いものから手当するようになる。そうすると歩留まりが高く、品質も良い原料でライセンス枠が消化される。結果的に、ごみ混じりのものがほとんど中国に入らなくなるーー。こうしたシナリオを、中国政府が描いているのだろうか。今年発行済みのライセンス枠の削減も、来年以降の本格実施を想定し、経済への影響度を見極めているようにも受け取れる。

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