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古紙ジャーナル バックナンバー

【高良 山形営業所】
2015年から小型家電リサイクル専用工場を開設
小型家電は不認可業者の再資源化が53%を占める

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2017年8月28日 1243号

使用済み小型家電の処理比率

 今年4月に環境省等が中心となり、東京五輪で使用するメダルを、回収された使用済み小型家電から抽出した金属で作るというプロジェクトが開始された。このプロジェクトの開始以来、小型家電リサイクルに注目が集まっている。またこれまで廃棄物処理業者等が中心だった小型家電リサイクルに、古紙問屋が着手するケースも増えてきている。このような状況の中、小型家電リサイクルに取り組む㈱高良(本社・福島県南相馬市、高橋隆助代表取締役)の山形営業所を見学させてもらったので紹介したい。高良・山形営業所では、山形県が支援する「小電リサイクルT―BRAND」の一環として行っている。また同社は現在、環境省の小型家電リサイクル認定業者への登録申請を行っており。早ければ年内に認可される見込みだという。

小型家電リサイクルの現状と問題

 環境省によると、2018年度に14万トンの使用済み小型家電の回収目標を掲げている。しかし2015年度の回収量は6万7千トン。内訳は市町村回収が4万8千トン、認定業者による直接回収が1万9千トン。但しこれらの回収量は認定業者によるもので、上図のように不認可業者(未認可業者)による回収量が圧倒的に多い。

 環境省が作成した使用済み小型家電の処理フローによると、不認可の廃棄物処理業者や資源回収業者による処理量が18万9千トン、リユース業者及び輸出業者による処理量が12万5千トンで、計31万4千トン。つまり排出される使用済み小型家電のうち、不認可業者のルートで処理されているものが、全体の53%を占めている。

 この理由は、2013年4月に小型家電リサイクル法が施行される以前から、多くの廃棄物処理業者が独自ルートで回収・処理を進めていたことによる。この背景には、資源価格の高騰や、各家庭を回る不用品回収業者が増えたことも挙げられる。今回見学した高良・山形営業所のように、適正に再生処理を行っている業者が圧倒的に多いが、不正に輸出をしている業者の存在も見逃せない。

 現在何らかの形で使用済み小型家電回収に取り組む自治体は、全自治体の約8割に増加しているが、環境省が制定した回収目標量には達していない。

認定業者は49社

 許認可のハードルが高く、認定業者が少ないことは、以前から関係者の間でも指摘されている。現在の小型家電リサイクル法に則する認定業者は全国で49社。使用済み小型家電の排出量が年間約60万トンで、うち約38万トンが何らかの形で再資源化されているので、認定業者数はかなり少ないと言える。特に今回訪問した東北地区では、現在の認定業者はわずか3社しかない。今後は認定基準を統一化し、認定業者数を増やしていくことで、回収量の底上げを図っていく必要があるだろう。

 今年4月、環境省・東京都・東京2020組織委員会等が中心となり、東京五輪に向けて「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」を立ち上げた。これは東京五輪における約5千個の金・銀・銅メダルを、日本全国から集めた小型家電から抽出したリサイクル金属で作るという、国民参画型プロジェクトである。このプロジェクトを起爆剤にして、使用済み小型家電リサイクルの周知と回収量の増加が期待されている。

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