トップページ > 古紙ジャーナル バックナンバー >

古紙ジャーナル バックナンバー

【輸出価格】
三月に段ボール古紙が六〇~七〇ドル急落
中国の製品価格の下落・在庫増で調整局面

段ボール輸出価格の推移

 古紙の輸出価格が一転、急落している。OCC(段ボール古紙)は瞬間的に二七〇ドルに達したものの、三月下旬までに六〇ー七〇ドル下げ、二〇〇ー二一〇ドルのオファーとなっている。まさに山高ければ谷深しの様相だ。ただ二〇〇八年の金融危機後の暴落とは違い、輸出市場の需給調整に拠るもので、急速に上昇し過ぎた古紙価格の修正局面とみたい。古紙需要は底堅いため、回復のタイミングは早いのではないか。

バブル相場から一転急落

 三月中旬から輸出市況が徐々に下がり始めた。当初は一月の旧正月前の水準である二三五ドル前後で下げ止まるとみられた。だが、これを一気に突き抜け、二〇〇―二一〇ドルまで急降下。急激な下げの急先鋒であるACN(アメリカ・チュンナム)は、問屋サイドに「現地の工場が二〇〇ドル以上では三品とも買わない」と説明。今後、二〇〇ドルを割ってくる可能性もある。
 他の商社筋によると、三月の急落前に結んでいた契約残の玉も多いという。ここ最近のフレート(海上運賃)の値上げでコンテナ予約が難航していた。そのため、急落後、新たな契約を結ぶ代わりに、この契約残によって輸出に荷は流れるもよう。したがって投げ売りや狼狽売りは限定的とみられる。
 また二〇〇八年の金融危機後の暴落とは違い、段原紙・古紙市場における、需給調整、価格修正の動きなので、回復は早いとみる声は強い。古紙需要は基本的に堅調で、今後も中国や東南アジアでマシン増設予定もあり、積極的な買い姿勢は早晩戻るのではないか。

段原紙の製品在庫が急増

 今回の急落は、急速に上昇し過ぎた古紙価格に修正が入ったという側面が強い。先行指標の米国のOCCをみても、ピークで三〇五ドルを付けた後、三月下旬で二五五ー二六〇ドルまでの下落に留まっている。
 三月の輸出価格の急落は大きく二つの要因がある。一つは製品在庫の急増である。左図のように、中国三地区の主要メーカー二十社の段原紙在庫統計によると、平均的には四十万トン前後だが、製品価格が急騰した昨年十一月には十七万四千トンまで減少。その後、徐々に増えはじめ、今年一月に五十七万八千トン、二月に七十二万五千トンと大幅に膨れた。ちなみに、この二十社による生産能力は約千四百五十万トン。日本に比べ、在庫率が低いのは、一般的に製箱メーカーが在庫を抱え、段原紙メーカーはほとんど在庫を持たない為。
 もう一つは製品価格の下落である。昨年十一月以降の原紙価格の上昇は今年二月末にようやく最終製品まで浸透したという。だが、大手メーカーが提示した値上げ額は、満額浸透しておらず、追随できていなかった中小も多いとの声もある。実勢の製品価格が露わになったところに、段原紙在庫の急増もあって、製品価格に下落圧力が強まった。こうした背景から古紙価格の調整に入ったとみられる。

四月以降の国内メーカーの調達姿勢は?

 国内メーカーは、建値+プレミアム(上乗せ)で、輸出高騰に対応してきた。プレミアム増しによる平均的な単価は、輸出価格と建値の中間よりやや高い水準。つまり段ボール古紙は、ピーク時の輸出価格が二十七円前後で、建値は十五円。平均的な国内価格は二十円台前半ということになろう。
 今後の輸出価格の行方も、急落は一時的との見方が強い。そうすると国内メーカーも様子見の姿勢を貫き、プレミアムのカットも輸出並みの特値など一部に留めるのではないか。四月中旬以降~五月の連休にかけて、マシンの休転に入るメーカーも多い。この時期までに、海外需要が戻ってくるかが焦点になるだろう。

※当WEBサイトに掲載している記事・データは本紙掲載記事の一部です。本紙面には詳しい概要も掲載しています。見本紙をご希望の方には1ヵ月間無料でお送りしておりますので、お気軽にご連絡下さい。

どうぞお気軽にお問合せください

(有) 古紙ジャーナル社

TEL:0742-72-1798 FAX:0742-90-1461

メールアドレス:info[at]kosijnl.co.jp ([at]を@に変えてお送りください。)

  • TEL:0742-72-1798
  • FAX:0742-72-1810 印刷用PDFを開く

古紙問屋、製紙メーカー、商社、団体等の古紙関連のニュース、自治体、輸出実績、輸出価格、国内価格、海外事情、その他リサイクルのニュースを週刊でお届けします。
>>詳しくはこちら

  • 購読のお申込み
Top