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古紙ジャーナル バックナンバー

【日本モウルド 工業】
全国のパルプモウルドの約四割のシェアを占める
古紙問屋のニチモウ商事を運営し、原料から調達

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2016年11月14日 1205号

日本モウルド工業が生産する パルプモウルド製品

 日本モウルド工業㈱(愛知県安城市三河安城町二―二〇―一、石原昭代表取締役社長)とグループ会社のニチモウ商事㈱を見学取材した。日本モウルド工業は、全国のパルプモウルドの生産において、約四割のシェアを占めている。パルプモウルドは古紙を主原料として作られ、主に卵や果物のトレイ、機械類の緩衝材として使用されている。日本におけるパルプモウルドの歴史や特色、欧米の使い捨てプラ容器の規制等を踏まえて、同社の取り組みと今後の展望を紹介したい。

パルプモウルドとは

 パルプモウルドとは、古紙を主原料に作られた容器や緩衝材で、日本で使用されているパルプモウルド製の容器と言えば、代表的なものは卵トレイが主流。またリンゴや桃などの果物用のトレイも多く流通している。近年は発泡スチロールの緩衝材が、かさばる・処理が面倒という理由で減少する中で、パルプモウルド製の緩衝材に注目が集まる。
 パルプモウルドの主な原料は新聞・雑誌・段ボール等の古紙を使用。紙を利用しているので、通気性や保水性、形状の柔軟性に優れている。また溶解時や成形時に薬品をほとんど使用していないので、環境への負荷が少なく、優れた古紙再生利用の製品として認知されている。

パルプモウルドの歴史

 パルプモウルドの歴史は、戦後のGHQが進駐していた時代に、卵の輸送用として伝わったと言われている。そして一九五〇年代、大阪の新谷俊夫氏が、日本で初めてパルプモウルドの生産に着手した。その後、愛知県では養鶏業が盛んだったこともあり、安城市に生産拠点を移転した。それが日本モウルド工業の前身となっている。
 ちなみにそれ以前は卵や果物の運搬には木箱が使用されており、木箱にもみ殻を敷き詰めることで緩衝材代わりにしていた。しかし効率が非常に悪いことや、もみ殻の処分に困ったこともあり、パルプモウルドの容器に徐々に変わっていったという。

限られたプレイヤー

 現在、パルプモウルドの生産シェアは、大手二社で全体の約八割を占めており、日本モウルド工業は、その半分である全体の約四割を占めている。全国的に見ても、プレイヤーがかなり限られた産業だといえる。
 プレイヤーが少ないのは理由がある。以前は王子製紙や当時の十条製紙がパルプモウルドの生産に参入したことがあった。しかし全国のパルプモウルドの生産量はかなり限られている。また小ロット多品種で単価が低く、大手製紙メーカーの強みを活かせないということで、パルプモウルドの生産から撤退した。
 また大阪の見山製紙工業は、一九六一年に大阪府摂津市で、本格的なパルプモウルドの卵トレイ生産工場を開設。全農の指定工場として稼働していたが、結局生産を止めてしまった。

パルプモウルドの生産量は減少

 パルプモウルドの生産量は、この十年間で見ると減少傾向にある。二〇〇四年のパルプモウルドの生産量は四万九千六百八十トンだったが、二〇一四年の生産量は三万七千四百七トンで、二五%ほど生産が減少している。この理由は、①プラ製の卵容器が増加、②古紙価格の高騰等が主な原因として考えられる。生産量のピークは〇六年の五万三千百四十五トンで、〇七年から減少に転じており、古紙価格が高騰してきた時期と一致する。古紙の新規利用事業は、古紙価格が低迷時は生産が増加し、価格が高騰時には生産が減少する傾向にある。

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