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【古紙の輸出価格】
段ボールの国内建値に急接近
五月が正念場に、為替次第で逆転も

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2016年4月25日 1178号

段ボールの内外価格と円相場の推移

 二〇一五年末まで一本調子で続いた為替の円安基調が、古紙輸出価格の上昇ドライブとなってきた。まさに為替バブルの様相だったが、年初からの円高反転で、その潮目も変わりつつある。四月中旬までに年初比で一ドル十二円前後の円高が進み、円建ての問屋手取りはキロあたり約二・四円下がった。ドル価の取引価格も下落基調に転じる中、国内でもGW休暇に伴うマシン休転などで発注を絞るため、五月が需給調整のヤマ場となってきそうだ。段ボール古紙は、輸出価格が国内建値に迫っており、為替次第で逆転する可能性もある。

 最近の古紙の輸出手取り価格に与える変動要因は、ドル価の動きより為替相場のほうが大きくなっている。為替相場は、一二年末に一ドル八十五円だったのが、一五年末には一ドル百二十五円となり、三年間で約四十円の円安が進んだ。古紙問屋の手取り価格(キロあたり)にして、八円の上昇である。一方、この間、ドル価(トンあたり)の推移をみると約五〇ドルの変動があった。ドル価による影響は、問屋手取り換算で五円以内というわけだ。

 しかし、その為替が年初から円高方向に反転。マイナス金利政策の効果も乏しく、四月に入ってさらに五円前後の円高が進んだ。今年に入り、問屋手取り価格は、為替要因だけでキロ二・四円下がった。ここに来てドル価も軟化基調にある。OCC(段ボール)は一六八ドル、ONP(新聞)が一九五ドル前後、MIX(雑誌)が一八三ドルと、ONPを除いて、前月より二~五ドル下落した。ただ、過去三年間のドル価の底値はOCCが一六二ドル、ONPが一九〇ドル、MIXが一七四ドルで、この水準まで下がれば、ドル価は底打つとみたい。

 今なお、輸出上位の内外価格差も残り、この差を埋めるプレミアム価格が建値に上乗せされるが、特に国内建値に接近するのがOCCだ。ドル価が一六八ドルで、為替が一〇八円として、輸出経費のキロ二・五円を差し引くと、問屋手取りはキロ一五・六円。内外格差はわずか〇・六円。ONPとMIXは一ドル八十五円まで円高が進まない限り、輸出価格が国内建値を下回ることはないだろう。だが、OCCは為替が一〇四円まで振れるか、ドル価が一六二ドルまで下がれば、輸出価格が国内建値を下回る。仮に逆転すれば、一三年一月以来となる。

国内は新聞需給に緩み

 為替相場は先読みが困難だが、他要因でカギを握るのが、国内の需給動向である。国内製紙メーカーは、GW前後の休暇に合わせ、四月末から各地でマシン休転を予定。王子マテリアは祖父江で七日間、大阪で十四日間などの休転予定。レンゴーは八潮で十一日間、尼崎で七日間の休転、日本製紙は秋田工場で二十日間休転する。静岡の富士地区の工場は七月の岳南排水の清掃時まで稼働を継続する。マシンの休転期間は例年並みかやや長く、古紙の輸出価格が軟化する中で、国内製紙は発注量を抑制し始めている。

 すでに需給に緩みが生じたのが新聞古紙だ。三月末に大阪製紙と讃州製紙(香川)が新聞用紙の生産を終了。二工場で月間約一万二千五百トンの新聞古紙を消費していたため、供給源だった西日本で特に需給が緩んだ。関西から新聞古紙の輸出実績は月間四千トンほどだったが、二月、三月は五千トン超まで急増。四月の輸出量はさらに増えたとみられる。ただ、新聞古紙はもともと発生が悪く、需給バランスの平準化は比較的早いとみられる。

 一方、内外格差が狭まる段ボール古紙。GWの連休中の天候次第でパッケージ需要が増減し、段原紙の出荷にも直結する。ひいては連休後の古紙需給にも影響し、価格の形成要因になりそうだ。天候がその後の段ボール需給を左右するため、今年の連休は古紙関係者は気が休まらない!?

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