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【米国】機密市場の七五%占めるNAID認証
【欧州】DIN規定で裁断サイズを細かく設定

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2015年12月14日 1160号

日米欧の機密処理市場の比較

 昨年七月に日本で初めて機密古紙市場を巡る横断的な組織として、一般社団法人機密情報抹消事業協議会(大久保薫理事長、以下KJMJK)が立ち上がった。適切な機密文書処理のあり方を示したガイドラインも同時に策定し、抹消事業者の信頼性を高める取り組みはまさに始まったばかり。十一月下旬にKJMJKが主催した「機密抹消国際セミナー」では、日本の機密処理の現状を示すとともに、欧米からの報告を受け、活発な質疑が交わされた。欧米の先進事例を参考にすることで、今後の日本の機密処理市場が進むべき方向性が見えてきた。

 KJMJK主催の「機密抹消国際セミナー」には約百三十名が出席。日本からは副理事長を務める横山教之氏(㈱丸升増田本店取締役部長)が登壇し、日本の機密抹消市場の現状を報告。また米国からはロバート・ジョンソン氏、フランスからジャン・ルック・プチウグニイエン氏を招聘し、各地の現状を紹介した。

 ロバート・ジョンソン氏は米国で三十四年間に渡り、機密情報の抹消事業に携わってきた。機密抹消の事業会社を経営した経験から、一九九四年に全米機密抹消協会(NAID)を設立。最初は米国の業界団体だったが、現在は六大陸に千九百社を超える会員を抱える団体となった。会員は北米に集中しているが、欧州でも十五カ国で九十社を超え、アジア・オセアニアでも八カ国に会員を有する。NAIDは、①機密抹消に関する認知度を高めること、②機密抹消サービスの認証制度の運営、③業界全体のスタンダードを上げることをミッションに掲げる。

巨大な米国の処理市場

 米国の機密抹消の市場規模は二十億ドル(=約二千五百億円)。実に日本の二十三倍の規模がある。約二千五百社の機密抹消サービスを提供する事業者がおり、このうちNAIDのメンバーは千四百九十五社だが、機密抹消市場の九〇%のサービスをNAID会員が提供しているという。

 全米規模で機密抹消事業を展開する事業者は四社あったが、近年、アイロン・マウンテン社(Iron Mountain)とリコール社(Recall)の二社に集約され、業者間の再編も加速している。地域別でみると、NAIDメンバーはロサンゼルスだけで五十社、ニューヨークで約百社、アリゾナ州のフェニックスで二十五社が事業展開する。またNAID会員における移動式破砕、定置式破砕、併用破砕の割合は三五:四〇:二五。

NAID認証が七五%

 NAID会員の認定プログラムは任意のもので、全会員が認証を受けているわけではない。会員企業千四百九十五社のうち、認証企業は九百二十二社。だが、この認証企業が米国の機密抹消サービスの七五%を占めるため、米国ではNAID認証の重要性は非常に高いといえる。認定プログラムというのは、機密抹消の作業における適切な手順を示したもの。これを検証するため、認証企業の処理車両や施設に対して定期的に監査を行い、同時に抜き打ち監査も行っている。この監査でNAID基準が遵守されていない場合、最低五百ドル(=約六万円)から最大一万ドル(=約百二十万円)の罰金が科せられ、NAID認証が剥奪されることもある。

顧客の教育もサービス

 「常に顧客が原動力で、顧客が機密抹消に関心を持たなければ、我々は存在しない」とジョンソン氏は言う。米国では、情報漏洩が発覚すると、機密文書の排出者である顧客側が責任を負う。顧客はセキュリティを無視できず、いかに適正なサービスを提供する事業者を選ぶかが重大事項になる。そこでNAID認証が、顧客にとって安心感を与えるだけでなく、実際に処理業者と適切な契約を行ったのか、確認するステップになっているのである。

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