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古紙ジャーナル バックナンバー

【古紙価格 ドル価推移】
二〇一一年のピーク時から三〇~四〇%下落
為替相場が円価支えるも、市況の波乱要因に

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2015年10月5日 1150号

J-OCC・J-MIXの価格と為替相場の推移

 古紙の輸出市況をドル価でみたとき、中位~低位の価格時代に差し掛かりつつある。中国の需要低迷に加えて、アジア諸国による増設計画は回収システムの整備も同時に進めるため、大きな需要増が期待できないからである。一方で、円価による問屋店頭価格は、為替相場の動きが最大の波乱要因となっている。金融政策の行方や他国の経済事情で振れ幅が大きくなり、古紙の価格形成における重みが高まっている。

 前回まで計三回に渡りロシアの製紙・古紙事情を特集したが、同国では今月から古紙の輸出禁止措置を実施。ロシアのような森林資源の豊富な国ですら、古紙を門外不出にする事態に、世界中で古紙の原料としての有用性が高いことを思わずにいられなかった。

 再生資源の国際相場は、昨年より鉄スクラップ・非鉄金属、廃プラスチックやPETボトルの取引価格が約三〇~四〇%下落し、古布もこの数カ月で最大二〇%ほど下がった。他の再生資源が弱含みの中、古紙だけは輸出相場が中位安定で推移している。古紙の輸出価格は、昨年同期と比べ、OCC(段ボール)はほぼ横ばい、MIX(雑誌)で一二%安に留まった。

中~低位価格期に突入か

 とはいえ五年スパンで振り返れば、古紙価格も右肩下がりの傾向だ。二〇〇七~〇八年と一〇~一一年の二度の二〇〇ドルを超すバブルの後、二〇〇ドル相場は遠のいた。ここ二年間、OCCは一七〇ドル~二〇五ドルの範囲で値動きするが、従来は一五~二十ドルあった米国品との差が五ドル前後に縮まっており、底値の場面では一六〇ドルを割っても不思議はない。

 古紙価格の下落が比較的穏やかにみえるのは、ドル価の下落トレンドを為替相場の円安進行が吸収したことの錯覚がある。直近のドル価のピークだった二〇一一年後半に比べ、OCCは三〇%、MIXは四〇%近く下落している。ところが為替は二〇一二年後半の円高をピークに、五〇%超の円安となった。つまりドル価の下落より為替の円安進展の速度のほうが早く、円価の問屋店頭価格でみれば、それ以上の値上がり益をもたらしたのだ。

正隆もベトナムに進出

 かつて古紙の国際価格を高騰させた中国の新設ラッシュだが、今ではその勢いを失い、今後の新規投資計画はまばら。経済の成長鈍化も相まって、古紙の需要減に直面するが、他のアジア諸国がこれを補えるかがカギとなっている。すでに人件費の高騰に伴い、中国からアジア諸国に製造業の工場が移転し始め、後を追うように段ボール原紙の製造拠点も増えつつある。

 ベトナムでは、四社四工場の新設計画が発表されていたが、正隆グループでも今後二~三年以内に年産四十五万トンの段ボール原紙工場を新たに建設する。同国では今後三年間に五社で計百五十五五万トンの生産設備が立ち上がる予定だ。

 ただ、ベトナムでは、自国で古紙の回収機構を整備しながら、段原紙工場を立ち上げるケースが目立ち、中国の増設ラッシュ時と異なって、古紙輸入量はそれほど伸びこないもよう。

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