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古紙ジャーナル バックナンバー

【鉄スクラップと段ボール】
回復著しくトン2万円台を行ったり来たり(鉄スクラップ)
回復遅く98年から一桁価格(キロ10円以下)に転落(段ボール)
古紙、鉄を後追いしてきたが市況に垂離

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2005年4月4日 634号

5年、10年遅れで鉄スクラップを後追いしてきたのが古紙。アジア向け輸出の拡大、逆有償取引で鉄スクラップが先行し、古紙が同じような道をたどってきたのは周知の通り。ところが気になるのは最近の両品種の市況の乖離だ。中国向け輸出の増大で鉄スクラップ市況はここ数年、国内外ともにトン2万円台の大台をいったりきたり。

高水準の市況が続いているのに対し、古紙市況の回復は極めてゆっくり。主要品種の段ボールでみれば、国内価格はいまだ1桁価格(キロ10円以下)に据え置かれている。段ボールも鉄スクラップのような高水準の価格体系が現出する可能性があるのだろうか。

98年から一桁価格に転落

段ボール古紙価格が一桁価格(問屋店頭ベース)に転落したのは1998年。03年には輸出価格の上昇から国内価格にもプレミアム(割り増し)価格やスポット価格が出て、一時的な取引価格では10円台に乗せる場面もあった。しかし建値ベースでみる限り、98年以降、一度も10円台に回復していない。

現在、4面の価格表のように関東地区の段ボール価格は9円50銭。地方はこれをさらに下回っている。主要港に近いヤードからの輸出価格(問屋手取り)は限りなく11円に近づいており、内外格差は1円50銭まで開いた。しかし、国内メーカーは減産体制にあり、手持ち在庫もたっぷり持っていることから、上昇の気配には乏しい。

関東商組の段ボール輸出価格の最高値は03年3月の13円10銭。ドルベースではCIFトン134ドルだった。今年3月は10円70銭、ドルベースで132ドルである。ドルベースでは過去の最高値の水準にあるものの、為替の円高が進行したことで問屋手取りは2円40銭も下回ったわけだ。ちなみに米国品の中国向け輸出価格はCIF160ドル台とみられ、日本品と比べると30ドル以上の格差がある。

輸出の増大、背景に回収量の飛躍的な伸び

100万トン前後だった鉄スクラップ輸出量が200万トンの大台に乗せるようになったのは1996年から。その後、中国向け輸出の増大で01年には690万トンに。昨年は3年ぶりに記録を更新し、692万トンの過去最高の輸出数量になった。国内回収量のおよそ二割が輸出に回っている。

一方、古紙輸出は100万トン台に乗せるようになったのが01年から。昨年は一気に増え、284万トンと300万トンに迫る勢い。昨年の古紙回収量は2,151万トンで、輸出量は回収量の13%にも達した。今年も古紙の国内消費が横ばいで推移するとみられているので、輸出量はさらに増え、300万トンの大台に達する見込み。

こうした輸出増大の背景に、国内回収量の飛躍的な伸びがある。鉄スクラップも古紙も国内の回収量が大きく伸びたのは?。鉄は家電リサイクル、建設リサイクル、自動車リサイクル法などの施行で、古紙は容器包装リサイクル法の施行が契機になって、2000年代に入ってからの回収増が顕著だ。

鉄スクラップ市況、底値からみて3倍以上に

ところが市況においてはここ数年、乖離現象をみせている。鉄スクラップは高水準にあり、段ボールは回復基調にあるものの、回復スピードが極めてゆったり。鉄スクラップ市況はトン2万円台が常態になってきた。時折、輸出価格が3万円台をうかがうことがあるが、持続しない。

逆有償取引の頃の鉄スクラップ市況はトン1万円を割り込んでいた。これが99年~02年にかけてのこと。過去を振り返ると、鉄スクラップ市況が3万円を越えたのは80年~81年にかけての一度だけ。80年代の後半からの10年間はは1万円台が定位置だった。底値は7千円前後。底値の水準からみると、現在は3倍以上の高値にある。

段ボールの底値、鉄と同じ時期

一方、段ボールの底値は鉄と同じで99年から2000年にかけて。問屋店頭価格でキロ6円50銭~7円だった。現在は5割近く上昇しているが、鉄スクラップと比べると上げ幅が小さい。段ボールは過去、二度の大きな山があり、74年と80年にはキロ50円という、現在からみると信じられないような高値が現出した。高値の記録は鉄スクラップを大きく上回っている。

そして20円台の市況は88年を最後になくなった。さらに1桁台に転落したのが前述したように98年から。この1桁価格が7年間に及んでいる。つまり、底値に転落したのは、鉄スクラップも段ボールも似たような時期だったが、鉄スクラップの回復が早かったのに対し、段ボールの回復の歩みは大変に遅いということになる。

鉄スクラップと段ボール市況の推移

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