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古紙ジャーナル バックナンバー

【王子製紙・江戸川工場】
難処理古紙(ラミネート古紙など)を月1,500トン使用
機密書類の使用量の拡大(現在は月間数100トン)も検討
機密書類、禁忌品の混入がネックに

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2005年12月5日 667号

王子製紙・江戸川工場の全景

王子製紙・江戸川工場(東京都江戸川区東篠崎2-3-2)を見学させてもらった。七層抄きの白板紙を年産14万トン生産している工場で主原料は雑誌古紙だが、95年からラミネート加工紙(PPフィルムなどを貼り合わせた紙のこと。書籍や雑誌などの表紙に大量に使用されている)などの難処理古紙の利用に乗り出した。現在は機密書類も使用している。

機密書類にはカーボン紙やノーカーボン紙などに加えて、バインダー(書類などを綴じ込む文具)などの禁忌品が混入している。機密書類を大量に使いこなすには、製紙会社は①古紙と禁忌品の問題②料金体系の問題、つまり逆有償で購入することが可能かどうかといった壁に突き当たる。同工場を通して、今回、こうした問題を考えてみた。

段ボール箱のままの投入はリスクが大きい

機密書類を大量に受け入れるには、同工場だけの問題だけでなく、王子製紙として機密書類に対する統一した品質基準が必要になる。それがいまのところまだないという。また受け入れる現場の話によると、段ボール箱を開梱しないでパルパーに投入するには大きなリスクがともなう。

例えば排出先が機密書類だけを分別してくれたのはいいが、バインダーやごみなどを別の段ボール箱に入れておく。時間が経ち、ごみを入れた段ボール箱も排出時、一緒に出される(事業所の悪意でなく、なにを入れたか忘れることによるらしい)。持ち込まれたいくつかの段ボール箱を開けてみたらごみだらけといった、笑えない話がある。

機密書類をもっと増やしたいが

同工場は95年から難処理古紙を受け入れており、最近では機密書類の処理も始めている。難処理古紙は月間1,500トン程度、機密書類は数100トンという。同工場としては機密書類の数量をもっと増やしたいが、様々な問題点がある。

まず前述したように①段ボール箱を開梱しないでパルパーに投入すると、紙としての禁忌品だけでなく、紙以外の禁忌品が混入する次いで②歩留まりが低下し、製品の品質にも影響が出る③現状のパルパーではバインダーなどの処理が困難④現在の焼却炉の能力以上の残渣(パルパー粕)が出るので、パルパーと焼却炉の両方に新たな設備投資が必要になるからだ。

雑誌主力に難処理古紙とケントなど使用

七層抄きの白板紙を生産しているが、BKP(晒クラフトパルプ)をほとんど使用せず(月間数10トン程度)、古紙がすべてになった。月間使用量は1万3,000トン。内訳は雑誌8,000トン、難処理古紙1,500トン、ケント1,500トン。残りが上白、中白、機密書類など。かっては出版用紙などを生産する洋紙マシンを2台保有していたが、王子製紙との合併後、2000年に撤去された。

7層抄きの白板紙は1層目がケントや上物が主原料、2層目と7層目が良質の雑誌、3層目から6層目までが低質の雑誌類という。2、3年前まではBKPを月間200~300トン使用していたが、コストダウンのために量を減らし、現在はほぼ100%古紙を使用している。

出版社からの要請がきっかけ

一方、絶乾40トン(排熱ボイラー付き)の焼却炉を稼働させたのが95年夏のこと。これを契機に難処理古紙の本格的な使用に乗り出す。難処理古紙の主たる発生先は返本処理業者や印刷・製本業者。返本処理業者はPPフィルム貼りのカバーを剥がす作業を行うため、大量のビニール古紙が発生する。また印刷・製本工程でもPPフィルムの混ざった裁落古紙が発生し、これらはそれまで産業廃棄物として処理されていた。

返本といえば雑誌が中心だが、書籍の返本もある。これらの書籍は奥付けや表紙のカバーなどを代えて再発行(重版)されるケースが多い。こうした作業をしている改装会社や親会社の出版会社から、なんとか古紙として再生できないかとの相談を受けたのがきっかけだった。

光沢加工紙も受け入れ

さらに昨年3月からは東京都光沢加工紙協同組合と組んで、光沢加工紙リサイクル事業をスタートさせている。回収業者がこれらの組合員から発生するラミネート加工紙の裁落などを回収し、同工場に持ち込む。同組合員は回収業者に代価を払うが、廃棄物処理費よりも安い。また製紙原料としてリサイクルされる。同工場も無償の古紙を使用できるというお互いのメリットが同事業を軌道に乗せた。

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