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古紙ジャーナル バックナンバー

雑誌の輸出比率、国内回収量の29%に達する
二桁台の輸出価格定着、高水準の輸出の背景に
古紙輸出、今年は400万トンに乗せるか

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2006年4月10日 684号

昨年の日本の古紙回収量は2,232万トン。しかし品種別の回収量のデータはなく、内訳が分からないのが実情。そこで本紙は国内消費量と輸出量から品種別の回収量を推定してみた。日本の場合、需給ギャップ分(回収量から国内消費量を差し引いた数量)がそっくり輸出されており、国内消費に輸出を加算した数量が回収量と推定できる。それによると雑誌の輸出比率がもっとも高く、国内回収量の29%が輸出されていた。

雑誌輸出が伸びている背景には①内外価格差が大きい②国内回収が増えている③中国の根強いニーズがある。輸出価格(関東商組による)といえば、雑誌の問屋手取り価格が10円台に乗せたのは昨年の9月から。以後、今日まで二桁価格を維持しており、国内価格と比べると価格的な魅力が大きい。

中国市場において日本の段ボールや新聞は米国のそれより価格が低位にある。段ボールでトン10ドル前後、新聞で5ドル前後安い(キロ換算では60銭~1円20銭)。品質の評価による。しかし、ミックス(雑誌のこと)は逆に日本品が価格をリードしており、米国より高い。5ドル前後、米国のミックスより高いのは、日本品にニーズがあるということだろう。

その他の半分は雑誌

輸出品目にはすべてコード番号が付いており、コード番号が分かると財務省の貿易統計からインターネットで検索できる。古紙のコード番号は五種類。段ボール470710-000。上物470720-000。新聞470730-100。雑誌470730-900。その他470790-000。

その他には輸出関係者の話から判断して、雑誌がかなり紛れ込んでいる。半分が雑誌とみたい。雑誌以外の古紙としてはオフィスパック(込頁)、オフィスミックス、模造・ケント、地券など。昨年、その他の輸出が49万トンあった。このうち半分の25万トンを雑誌とみなす。

輸出比率は29%

雑誌そのものの輸出85万トンに、この25万トンを加算すると110万トン。国内消費が266万トンだったで、輸出との合計、すなわち回収量は376万トンになる。この回収量に対し、輸出比率は実に29%に達する。段ボール、新聞などの輸出比率と比べると突出していることが分かる。

高水準の輸出を支える大きな要因のひとつが輸出価格であろう。関東商組の雑誌の輸出価格(問屋手取り)が10円台に乗せたのが昨9月から。4月も10円台に乗せたとみられ、二桁価格は8ヵ月連続。一時は段ボールを上回る勢いにあったが、段ボールを下回るようになったといえ余り遜色がない。

中国に根強いニーズ

こうした高値が続くということは、中国側の日本の雑誌に対するニーズが根強いから。中国の回収現場をみても雑誌がほとんど集まっていない。従って輸入品に依存せざるを得ないことはすでに報道してきた通り。

一方、国内の板紙メーカーは雑誌の高値輸出価格についていけない(輸出にスライドした価格を出せない)。とくに段原紙メーカーは雑誌が段ボールと同水準なら、使い勝手のある段ボールにシフトする。また雑誌に比べてもっとコストの安い、難処理古紙や機密書類などにシフトする動きも、出てきている。

雑がみの回収増える

回収はどうか。家庭から排出される雑誌はかっては漫画本や週刊誌が中心だった。近年はこれらの雑誌が減って、カタログ、パンフレット、OA用紙、包装紙、紙箱などが増えている。雑誌の中身が多様化した。OA用紙、包装紙、紙箱などは厳密には雑誌でないが、雑がみとして集められたものが雑誌に紛れ込んできているわけだ。雑誌に加えて雑がみを回収する自治体が増えてきたことも、回収増に拍車をかけるのでないか。

新聞輸出、どこまで後退するか

主要三品種でもっとも輸出比率が低いのが新聞である。昨年月平均5万トン強の輸出が行われた。今年末から来年にかけて国内洋紙大手のDIP(脱墨古紙パルプ)設備の増強が続く。国内洋紙大手の新聞購入意欲は旺盛だ。購入を増やすには価格的な対応が不可欠とみられている。となると、今秋から来年にかけて新聞輸出が後退する見通しにある。

ちなみに新聞輸出は04年が62万トン、昨年が65万トンと2年連続で60万トンを維持。今年は10万トンくらい落ち込む可能性が大きい。もっとも品種別の輸出でみた場合、後退するのは新聞だけか。

今年の輸出は400万トン?

今年の古紙全体の輸出は昨年の371万トンからさらに増え、400万トンを超えるとみられている。ちなみに1-2月の古紙輸出累計が56万トンだった。400万トンを超えるには残る10ヵ月で344万トンの輸出が行われなければならない。つまり3月以降、月平均35万トンの輸出が必要となる。なお1-2月累計の56万トンというのは前年比19%増。仮に輸出が年間で19%も増えると441万トンにもなる。そこまで輸出が伸びないだろう。

古紙輸出

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