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古紙ジャーナル バックナンバー

【機密書類】
大手製紙(王子・江戸川)の本格利用で溶解処理量が拡大
リサイクル市場は月4万トン、溶解と細断が半々
カリフォルニア州、02年からリサイクルを義務化

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2006年6月26日 694号

03年サミットリバーサイドプラントで見たシュレッド古紙の山

白板紙を生産する王子製紙江戸川工場が今10月から機密書類の本格的利用に乗り出す(同工場は今秋から王子板紙に移管)。このため屋内閉鎖型の専用処理設備を5億円かけて導入する。機密書類の利用は家庭紙メーカーや中堅板紙メーカーが先行し、大手洋紙や板紙の利用は遅れていた。大手が本格的に機密書類の使用に乗り出すと、焼却されている機密書類のリサイクルが一段と促進されるだろう。

板紙は雑誌代替で、家庭紙は産業古紙代替で機密書類を使用してきたが、現在、推定される使用量は月間約4万トン。内訳は溶解処理が2万トン、細断処理が2万トン(一部は輸出されている)。現在は半々とみられるものの、大手の本格参入が今後も続くと、将来的には溶解処理の利用が増大するのでないか。

細断された古紙の山にびっくり

03年春、米国西海岸(カリフォルニア州)にあった住友商事の子会社・サミットのリバーサイドプラント(古紙ヤードのこと)を訪問すると、細断された機密書類の大きな山があり、びっくり。ロサンゼルス市や近郊の市で、シュレッダーを搭載した細断回収車が走っており、この回収車によって持ち込まれたもの。シュレッド古紙の販売先は国内やメキシコの家庭紙メーカーとのことだった。

法律でリサイクルを義務づけ

前年、カリフォルニア州で連邦政府、病院、金融機関で発生する機密書類の個人情報を廃棄処理せず、シュレッドしてリサイクルすることを義務づけた法律ができたことによる。カリフォルニア州で機密書類のリサイクルが活発になっていることに、同プラントを見て初めて知ったわけだ。

日本でも昨年4月、個人情報保護法が全面施行された。同法そのものは機密書類を廃棄処理せず、リサイクルすることを義務づけたものでないが、全面施行を契機に機密書類のリサイクル(製紙原料として利用)が活発になっている。こうした流れを受けて製紙メーカー側も受け入れ体制の拡充に乗り出すようになってきた。

10数年のノウハウ

昨年来、機密書類を集める側と使う側から取材してきた。昨年末、西日本衛材(兵庫県たつの市)を訪問。同社の機密書類の利用は早く1990年代前半から。古紙ものトイレットペーパーなどを生産するのに、月3,000トンから3,500トンの古紙を利用。このうち機密書類が全体の3割~5割を占めるという。残りはケント、色上、紙パックなど。

機密書類の使用量は月1,000トン~1,700トンに。バラツキがあるのは発生・回収時期が偏るため。処理方法は段ボール箱を開梱しないで箱ごとパルパーに投入する。箱ごと投入するので、長年のノウハウがあるが製品の品質維持のために五割(機密書類の割合)が限界とも語っていた。

段ボール箱を開梱しないで処理

10月から本格的に使用する王子製紙・江戸川工場の場合は、受け入れ及び処理工程が関係者の目に触れない屋内密閉型。かつバインダー、ファイル、クリップなどの紙以外の異物混在書類の処理も可能としている。段ボール箱を開梱しないで投入できる処理設備だからだ。いわば西日本衛材型といえよう。回収は子会社の王子斎藤紙業が行い、当面は月間300トン~500トンの機密書類の利用が目標である。

溶解処理の方法には①段ボール箱を開梱②開梱しないでそのまま投入。大別するとふたつある。①は開梱してバインダーや金属類などの異物を除去したあと、紙類だけを投入する。溶解処理工場を密閉型にすることでセキュリティを完全にすれば、中身をチェックをすることができるからだ。開梱すること自体を嫌う事業者(機密書類の発生者)には②がベスト。

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