トップページ > 古紙ジャーナル バックナンバー >

古紙ジャーナル バックナンバー

【新聞販売店回収】
自ら回収を行い、回収量は年間70トン
関西地区でも新聞販売店回収が広がるか
関東地区では約8割の新聞販売店が実施

カテゴリーカテゴリー:古紙ジャーナル バックナンバー

2007年7月2日 744号

3年前から新聞販売店回収を行っている、兵庫県明石市の「読売センター西新町」

新聞販売店回収は、1982年(昭和57年)に読売新聞が関東地区で始め、翌年には朝日新聞も始めた。販売店回収とは、新聞販売店が前月集金時に回収袋を各家庭に配り、回収日前日に告知ビラを折り込む。回収日に戸別回収方式で新聞とチラシを入れた回収袋を回収し、代価としてトイレットペーパーなどを置いていく。販売促進や読者の固定化が目的であり、読者から好評なので継続して行っている。

回収は回収業者に任せるのが一般的。関東地区では一般的な回収方法だが、関西地区では全く普及していなかった。その関西地区で三年前から独自の方式で販売店回収を行っているのが、兵庫県明石市にある読売センター西新町。同営業所では従業員が自ら回収を行っている。実際の回収現場を取材したので報告したい。

3年前から開始

兵庫県明石市西新町の「読売センター西新町」では、3年前から読者サービスの一環として独自の販売店回収を行っている。回収日は月に2回で土日の2日間に続けて行う。3年前に始めた時は20世帯~30世帯しか集まらなかったが、現在では700世帯~800世帯の家庭の新聞を回収している。同所は回収を業者に委託せずに自ら行っており、トイレットペーパーなどの交換品がないのが特徴である。

独自の方法で自ら回収

まず1ヵ月前に回収日の告知ビラと回収袋を配布する。回収袋はほぼ1ヵ月分の新聞やチラシが入るようになっている。重量換算にすると1袋が10キロ~12キロくらい。この回収袋は、読売新聞が販売店回収を始めた時から全国共通で作成しており、年々新しいデザインになっている。そして、回収日の前日に確認の意味でもう一回、告知ビラを配布する。

いよいよ当日。回収方式は戸別回収方式で雨天でも行う。同営業所では、軽バン2台と普通バン1台の3台で行う。同営業所のスタッフ全員と臨時アルバイト2名で役割を分担している。回収班は1台に1人~2人で担当地区を回り、車1台に回収袋を100個~150個積んでくる。

車が入れない狭い道路の地域では、配達用のバイクの前後に6個~8個を積んで、車が入れる場所までピストン輸送する。オートロックのマンションには決まった時間に引き取りに行くようにする。大きいマンションでは台車を使って下まで運ぶ等の工夫をしている。

年間で60トン~70トンを回収

このようにして回収袋を満載にした車は、営業所に戻ってきて店の前に次々と降ろしていく。紙袋は破れやすいので、荷崩れを起こさないように、1つずつ新聞梱包用のプラ紐を掛けていく。店の前に山積みになった回収袋は当日又は翌日に古紙問屋が回収に訪れる。土日の合計回収量は約5~6トンで年間では約60トン~70トン。

読者から好評

3年前にサービスの一環として始めたが、読者には大変好評だと言う。戸別回収なので家の前に出せる、回収袋に入れるだけなので紐をかけなくて良い、土曜日と日曜日の2日間行っているので出しやすいーなど。特に高齢者は集団回収の集積場まで運ぶのも一苦労であり、古新聞の回収をやってくれるなら新聞を購読するという人もいるほど。

販売店のメリットも多い。同営業所が自ら回収にこだわるのは、地元住民との交流になるから。毎日見かける配達スタッフなら安心感があり、読売新聞のPRにもなる。当初は読売新聞の制服とネームプレートを付けて回収を行っていたが、今では顔を覚えてもらい、
地域住民にも定着して概ね協力的である。

問題点や回収費用

回収を始めたころは回収袋に禁忌品や異物の混入があったが、最近はほとんどない。気になるのはやはり回収費用。人件費とビラ代と回収袋代で月に10万円前後かかる。首都圏ではこれにトイレットペーパーなどの交換品代もかかる。古紙相場や販売店によって違いはあるが、ほとんどの販売店は売却代で経費をカバーできない。しかし読者サービスの一環と販売促進が目的であり、ビール券や商品券を配るよりも効果は絶大であると言う。

自治会や子供会や老人会などの集団回収も盛んなので、できるだけ集団回収を優先させるように配慮している。同所の回収で積みきらないものは、近くの老人会の集団回収分に回している。

明石市の古紙回収

明石市は2本立て回収で、平成17年度の古紙回収量は1万3,933トン。分別収集量は4,004トンで、内訳は新聞2,657トン、雑誌921トン、段ボール419トン、紙パック7トン。集団回収量は、新聞・雑誌・段ボールの3品で9,901トン、牛乳パック28トンの合計9,929トン。明石市の人口は29万1,526人、世帯数は11万4,238世帯なので、1人当たりの古紙回収量は47.8kg、一世帯当たりの古紙回収量は121.9kgになる。

新聞業界全体を活性化

同所の代表である赤井氏は「損得を考えると販売店回収はできない」と語る。さらに「新聞業界全体を活性化する意味でも、他の新聞販売店もやるべき。それで新聞購読者が増えるなら。」これから近畿地方でも、新聞販売店回収が広がっていくかもしれない。

販売店回収の歴史

1982年(昭和57年)に読売新聞が関東古紙回収協議会を設立し、日本で初めて新聞販売店回収を始めた。新聞販売店回収とは、新聞販売店が前月集金時に回収袋を各家庭に配り、回収日前日に告知ビラを折り込む。回収日に戸別回収方式で新聞とチラシを入れた回収袋を回収し、代価としてトイレットペーパーを置いていく。読者の固定化が目的であり、好評を得ているので継続して行っている。翌年の83年には朝日新聞も新聞販売店回収を始めた。

様々な問題を解決するため、新聞社と回収業者は月1回話し合いを行った。この時の取り決めが、首都圏における販売店回収のベースになっている。①お互いの職域を尊重し、各業界の発展と地域社会への奉仕をめざす。②資源回収の機会均等を図り、地元業者を優先させる。③集団回収等との協調を図り、実施地域での競合は回避する。④諸問題の解決に当たっては、地区の話し合いの中で調整決定する。

YRNに160社が加入

関東古紙回収協議会はその後、読売古紙回収協議会になり、現在はYRN(読売リサイクルネットワーク)になっている。160社ほどの回収業者が加入し、関東を中心に販売店回収を広めており、回収量は年々増加している。
交換品は回収袋ごとにトイレットペーパー1つが一般的だが、販売店によって違いがあり、2つのところもあればなしのところもあり、ポケットティッシュが交換品のところもある。

※当WEBサイトに掲載している記事・データは本紙掲載記事の一部です。本紙面には詳しい概要も掲載しています。見本紙をご希望の方には1ヵ月間無料でお送りしておりますので、お気軽にご連絡下さい。

こんな記事も読まれています

どうぞお気軽にお問合せください

(有) 古紙ジャーナル社

TEL:0742-72-1798 FAX:0742-90-1461

メールアドレス:info[at]kosijnl.co.jp ([at]を@に変えてお送りください。)

  • TEL:0742-72-1798
  • FAX:0742-72-1810 印刷用PDFを開く

古紙問屋、製紙メーカー、商社、団体等の古紙関連のニュース、自治体、輸出実績、輸出価格、国内価格、海外事情、その他リサイクルのニュースを週刊でお届けします。
>>詳しくはこちら

  • 購読のお申込み
Top