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古紙ジャーナル バックナンバー

【カネシロ】
4ヵ所のヤード(松山市3ヵ所・西予市1ヵ所)で月6,000トンを扱う
ヤード機能の転換や増床でニーズを取り込む

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2007年12月17日 767号

カネシロの本社事務所 トレーラー対応のスケールを設置

四国で人口最大の50万人都市、松山市に本社を構える㈱カネシロ(松山市空港通5-7-2、小池正照代表取締役)の2工場を見学した。愛媛県に4ヵ所の営業所を構える同社の特徴として、①行政の動きに対応してきめ細かいサービスを展開してきた、②ヤード機能の転換や敷地の増床により時代のニーズに沿った経営を行ってきた、③県内に販売先である製紙工場が多数立地するだけでなく、松山港にも近接しており輸出に有利であることが挙げられる。松山市清掃課の古紙リサイクルの取組みをふまえて紹介したい。

本社ヤードを増床し1,700坪の規模に

松山空港から車で松山市の市街地までわずか20分足らず。『坊ちゃん』の舞台でも有名な道後温泉も30分で着く。最近では司馬遼太郎の著書で松山が舞台となった『坂の上の雲』をテーマにした美術館やドラマ制作が注目を集めている。観光には便利な街だが、以前は空港からの道路が大渋滞であったという。今ではバイパスが整備されて渋滞は緩和されてきたそうだ。

その空港と市街地を結ぶ空港通りに面して㈱カネシロの本社ヤードが建つ。本社の他に松山市内で松山港に近い北吉田営業所と機密書類を扱うシュレッドルームを運営する。また西予市に金城産業と共同出資によりリサイクルセンターを平成17年に開設している。本社ヤードの敷地は1,700坪あるが、もとは700坪だったところを隣接する1,000坪の土地を昨年に買い増して、この大きさとなった。

ベーラーは渡辺鉄工製の100馬力と150馬力の2台を備える。100馬力のベーラーでは段ボールや事業系古紙を中心に締める。増床した土地にはもともと資材置き場で使っていた倉庫の建物をそのまま活用して、150馬力のベーラーと選別機を移設した。このベーラーで、家庭から出た新聞と雑誌の両方を締めており、昨年より松山市が雑がみ回収を始めたことで、雑がみ類も入ってくる。また、本社の敷地に隣接して中学校が建っており、定期的な騒音測定や低騒音型のフォークリフトを使用するなど、徹底した配慮が欠かせないとのことだ。

松山市は分別収集を4社に委託

カネシロは松山市から古紙の分別収集を委託されている。松山市は集団回収を行わず、分別収集だけの回収。以前は古紙や缶、ビンやプラスチックを資源ごみとして混載収集していたが、平成9年から7種の分別収集が始まった。当初から分別収集をカネシロに委託しているが、収集・運搬と選別・保管の業務を併せて委託しているため、必然的に問屋が請け負うことになった。カネシロの他には、愛媛故繊維再生㈱と故紙リサイクルセンター㈱、㈱ロイヤルアイゼンの3社が松山市と随意契約を結ぶ。

ところが来年度から収集・運搬の業務を切り離して入札制に切り替える。古紙の選別・保管の業務については、これまでの製紙工場への納入実績を考慮して、現在の四社が引き継ぐことになった。松山市が平成8年まで行っていた混載収集は、米国では一般的で、カーブサイド方式と呼ばれている。各家庭の前に古紙・ビン・缶・ペットボトルなどの資源物を排出し、これを自治体から委託された廃棄物業者が集め、持ち込んだプラントの大型選別ラインで資源物を選別する。日本では広島市で行われており、ビン・缶・古紙を混載収集して市が所有している資源物の大型選別ラインで選別する。熊本市が行っている混載収集は、古紙類だけに限られている。

松山市清掃課は今年から愛媛県内外の製紙メーカー10社から、松山市の分別収集で集められた古紙がリサイクルされた証明書を発行してもらう取組みを始めた。域内消費による安定したリサイクルの流れを構築するのが狙いで、輸出を牽制するメーカー側の意図も見え隠れする。

取扱量は月に6,000トンで、廃プラも始める

カネシロでは月に5,000から6,000トンを取り扱い、事業系古紙(産業古紙を含む)が8割と大半を占める。残りの2割が家庭系古紙だ。また自社での回収分が5、6割で、代納分も多い。輸出量は月に1,000トン程度で、雑誌古紙が大半を占める。昨年の松山港の輸出量は1万2,136トンだったので、ほとんどがカネシロからの輸出分であろう。10年ほど前は赤字での輸出を行っていた時期もあったといい、現在の輸出の好況はコンテナの空き状況など様々な好条件のもとでの現象と捉え、今後に対しては慎重な構えだ。

それでも北吉田営業所は、松山港まで1、2分という目と鼻の先。輸出には非常に有利な立地だ。段階的に増床して現在では1,250坪ある敷地には、渡辺鉄工製の150馬力と100馬力のベーラーを備える。ここでは主に事業系古紙を扱い、原則的に選別の必要がないものを受け入れる。産業廃棄物の中間処理施設の機能もあり、昨年から松山クリーンセンターへ廃プラが持ち込めなくなったことで、廃プラも扱うようになった。月に最大500トンを集めており、ほとんどがRPF用と燃料用。この日は、たまたま松山市内の小学校から回収された学乳パックの束もみられた。なお、愛媛県の学乳パック回収の取組みについても今回取材したので、後日レポートしたい。

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