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古紙ジャーナル バックナンバー

【中国の古紙輸入】
昨11月の通関実績もほとんど減らず
暴落はグローバル化による過剰反応か
日本の輸出は22%の大幅減に

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2009年1月12日 819号

昨11月の日本の古紙輸出量は前年同月比67.6%という大幅減の18万8,000トンになった。数量にして9万トン減である。20万トンを割り込んだのは04年2月以来、実に4年9ヵ月ぶり。一方、中国の同輸入量は192万トン(同98.7%)と、数量にしてわずか2万トン減。

10月は納期の関係(欧米の古紙は船足が長い)で、通関実績に影響が出るのは11月とみられたが、結果はほとんど影響なし。となるとあの大暴落は何だったのか。グローバル化による売り手の過剰な反応、つまり狼狽売りが原因か。

国際相場でも国内相場でも、高騰した価格が下落して底を打つまで期間としては半年前後かかるのが通常のパターン。今回はわずか1ヵ月で主要三品の古紙輸出価格(問屋手取り)が4分の1に暴落するという異常事態に陥った。中国からのキャンセルや買い控えが相次いだためだった。となれば誰しも中国の輸入量が激減したと想定するのが自然だろう。

輸入減が暴落の原因ではなかった!

10月は納期の関係があった。古紙はコンテナ船で輸送され、米国や欧州からは中国に20日~1ヵ月はかかる(日本からは1週間)。米国でも西海岸は20日で済むが東海岸になると1ヵ月以上かかる。このため、10月の輸入は前年同月比28%の大幅増だった。9月に成約し入港した船便が多く、キャンセルなどの影響が少なかったため。

そこで11月の通関をとくに注目していたが、結果は横ばい。買い控えによる輸入の大幅な減少が暴落の原因ではなかったことになる。したたかな欧米の輸出業者がこの通関実績をみて、どう反省し、どう分析しているのか、一度取材したいものだ。本紙は中国の10月の古紙輸入が減るどころか28%も増えていた時点で、11月も余り減っていない可能性があると指摘した。それは、日本からの輸入が多い(船足が短い)ペットボトルの10月輸入がほとんど減っていなかったからだ。

米国の11月は13万トン減、これが伏線?

ところで11月の中国輸入量を国別にもう少し子細にみてみよう。
(※本紙面に中国の国別月別古紙輸入量表を掲載、日本の通関統計の古紙輸出量は188,400トン、中国の通関統計の日本からの古紙輸入量は212,285トンで2万4千トンほどの誤差があるが、納期の関係と思われる)。

米国、英国、日本が中国にとっての3大輸入国で全体の7割弱を占める。米国は前月比で約13万トンの大幅減の76万トンだった。これが狼狽売りの伏線か?。ただ米国からの月別輸入をみると、2月79万トン、6月72万トン(他の月はすべて80万トン以上)と、二度、70万トン台の輸入があり、70万トン台が初めてではない。11月は6月に比べると4万トン多い。

英国は前月比わずか1万トン減の22万トン。大幅な数量減の痕跡は見られない。1月(19万トン)以外コンスタントに月20万トン台の輸入が続いている。日本も前月比わずか1万トン減。大きな変化はない。日本の場合、船足は短いので影響が出たのは10月だった。9月の30万トンから大きく減って10月23万トン、11月21万トンだった。輸入と輸出にはタイムラグがあり、必ずしも数量は合致しないが、国別輸入をみても日本の10月、米国の11月に数量減の痕跡があるものの、英国には全くなかった。

グローバル化が原因か

 となると、やはりあの大騒ぎは何だったのかということになる。中国側が買いを手控えただけで、売り手の米・日・英が過剰に反応し、中国からキャンセルの嵐が襲いかかったとしかいいようがない。暴落の情報が瞬く間に世界市場を駆けめぐるという、悪いグローバル化が原因だろう。

それと中国の古紙輸入量は他のアジア諸国の合計を上回るほど大きい。突出した中国に振り回されたともいえよう。ともあれ、暴落は中国の輸入減が原因でなかったことが明らか。もっとも、「10、11月だけでなく12月の通関をみてみないとまだ分からない」と指摘する関係筋もいるけれど。

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