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【ビナクラフト】ベトナム最大の年産22万トンの段原紙工場
38万平方メートルの工場敷地には設備拡大の余地も

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2010年6月7日 888号

ビナクラフトペーパーの工場入口

新興国として経済成長が期待されるベトナムを訪れ、本格稼働を始めたばかりのビナクラフトペーパーを見学した。ビナクラフトペーパーはレンゴーが30%を出資する合弁企業で、南部のホーチミン市近郊に工場を建設し、年産22万トンの設備はベトナムで最大の段原紙工場となった。

原料となる古紙を日本及び米国から調達するとともに、現地では3ヵ所の直営ヤードが稼働している。工場敷地内には今後のマシン増設の余地を残すとともに、このような大型マシンの稼働がきっかけで、ベトナムにおいてもベーラーによる古紙の回収機構が整っていくことも予感させた。

段原紙需要は90万トン

ベトナムの段原紙の需要は90万トンとされ、そのうち国内で60~70万トンを生産する。また板紙市場は毎年8~10%ほどの伸び率で、10万トン近いペースで需要が拡大している。リーマンショック前までは新規の投資計画が目白押しで、年間8万トンの段原紙を生産する国営のサイゴンペーパーは20万トンの増設を予定。またナインドラゴンが出資する台湾のメーカー、チェンヤンも12万トンの既存設備に加え設備拡張を計画。リー&マンについてはメコン川下流域において年産42万トンの段原紙とパルプの一貫生産拠点を計画していた。

しかし、これらの大規模なプロジェクトは08年のリーマンショック後の経済危機で、いずれも中止または延期となった。唯一、ビナクラフトが新しく立ち上がった新規設備となったのである。競合他社の計画が頓挫したことは、同社にとって追い風となった。
 タイの大財閥であるSCGが現地生産へ

ビナクラフトペーパーは、タイクラフトペーパーが70%、レンゴーが30%を出資した合弁企業で、07年2月に設立された。資本金は1億1,500万米ドル。タイクラフトペーパーは、SCGペーパー(サイアムセメントグループ)が出資する子会社なので、ビナクラフトもSCGの傘下にあるといえる。

SCGについて触れておくと、タイの王室系の大財閥で、製紙・段ボール(SCGペーパー社はSCG社の子会社)、セメント、石油化学、建材、流通などの部門をもつコングロマリット(多角経営企業)として知られる。製紙部門については、1975年に立ち上げ、現在では26社の関連企業で、年間266万トンの紙・板紙及びパルプの生産実績がある。

レンゴーとは、タイにおいて90年から段ボール製造・販売に関して合弁事業を開始し、以後拡大してきた。これまでタイのSCGペーパーグループから月間1万トン強の段原紙の輸出実績があったので、これをビナクラフトの稼働により現地生産へ切り替えるとともに、今後の需要拡大に対応していく考えだ。

月間1万5,000~6,000トンを生産

工場はホーチミン市から北西50キロの地点で、ミーフック工業地帯にある。工場の敷地面積は38万平米で、建屋は3万4,000平米の大きさ。広大な工場敷地の大半は空地で、マシン増設の余地を残す。設備では、抄紙機が1基、パルパーが3基、石炭ボイラーが1基、原質タワーが3基、排水処理設備が1ラインある。

抄紙機はフォイト・IHI製で年産能力は22万トン。最高抄紙速度は分速800メートルで、抄紙製品幅は5.25メートル。マルチフォードリニアによる3層抄きのマシンで、中芯とライナーの併抄である。坪量は105グラム~275グラム/㎡で、中芯は2層抄き、ライナーは3層抄き。中芯とライナーの生産比率はおよそ45:55となっている。

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