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古紙ジャーナル バックナンバー

【山發日本㈱ 藍副社長にインタビュー】
「今年8月に台湾の后里工場で年産45万トンを増設」
「日本から月間2万~2万5千トンの古紙調達を増やす」

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2011年5月30日 936号

山發日本㈱ 藍副社長

台湾の正隆グループは今年8月に后里工場(台中市)で、年産45万トンの新マシンを増設する。正隆グループの板紙生産量は、この10号機と上海中隆を合わせ年間200万トンに達する。新マシンの稼動に伴い、日本からの古紙調達も強化し、月間2万~2万5,000トンほどの段ボール古紙の調達を増やす。古紙輸出に際し放射線検査が実施される中、被災地支援の一助として東北地方からの輸出も手掛けていきたいとのことだ。正隆グループの商社部門である山發日本の藍副社長に聞いた。

台湾から義捐金、世界一

「東日本大震災後、台湾は海外からの義捐金としては最高額の144億円(4月20日時点)を寄付した。現在は150億円を超えているだろう。弊社を含む正隆グループからも3,000万円の義捐金を送った。台湾では日本の国民に対しての評価は上がったが、政府には震災対応の悪さから厳しい見方をしている。台湾に供給していた半導体や電子部品なども多く、一部では経済的な影響も出ている。台湾は10年のGDP成長率が10.5%を達成。リーマン・ショック後、雇用が低迷したが、新規投資に対して助成を設け、法人税の8%減税を実施したことが、経済成長につながった。株価もリーマン・ショック後の2倍ほどまで回復したところである。」

台湾向けの基準は0.2マイクロシーベルト

「台湾向けの古紙輸出は3月24日以降、中国と同様に放射性物質の検査を厳しくした。基準値でいうと0.2マイクロシーベル以下。東北と関東の港から輸出する場合、放射線の検査が必要となっている。台湾の税関は、高雄港でゲート式の放射線の検査装置が備え付けており、基隆港や台中港などはガイガーカウンターでチェックを行っている。弊社では、台湾と中国以外にベトナム向けにも輸出しているが、ベトナムは日本政府が発行する安全証明を添付して欲しいという要求もあった。福島第一原発が事故の収束まで時間がかかりそうなことから、半年から一年間はこうした検査体制が続くのではないか。」

平常心で輸出を継続

「弊社としては平常心をもって普段と同じようにやっていくしかない。リーマン・ショックのときも輸出は止めなかったし、今回も止めていない。問屋と共栄共存する考えで、これまで一歩ずつ信頼関係を築いてきた。シップバックの心配もあったが、問屋と困難を乗り越えていくつもりでやっている。」

台中の后里工場で45万トンの新マシンを増設

「正隆グループでは、台中市にある后里工場で年産45万トンの新マシンが現在建設中で、8月に稼動する予定。この10号機が稼動することで正隆グループの板紙生産量は、上海中隆を入れて、200万トンに達する。后里工場は正隆グループの最大の工場で、紙管原紙が年産4万トン、洋紙が10万トン、段原紙が59万トンの計73万トンの生産規模がある。増設によって后里工場は年産118万トンの生産能力に達する。新マシンは抄紙幅6,600メートル、坪量は120~230グラム/平米。ライナーのみの専抄マシンで薄物化に力を入れる計画だ。ちょうど上海の中隆紙業のマシンと同じ生産能力がある。」

日本から現在の倍近い調達量を目指す

「今回の増設によって月間4万5,000トンほどの段ボール古紙の消費が増える。このうち日本からは月間2万~2万5,000トンを買い付けたい。残り1万トンほどが国内回収分で、一部は米国からも調達する。日本からの調達は、現在の倍近い月間4万~5万トンを目標にしたい。台湾の国内では高いGDP成長率から古紙の回収量も増加傾向にある。また后里工場は台中港から20~30キロほどに位置し、製品の輸出にもメリットがある。日本向けの輸出は、薄物化の需要があれば行っていくが、日本の需要や経済がどうなるかにもよる。もともと段原紙市場はシュリンクしており、輸入品も減少傾向にあった。

段原紙価格は弱含み、古紙にも波及

「古紙の国際相場は段原紙の価格と連動し、段原紙次第である。中国の大手メーカーの動向によっても決まってくる。段原紙価格は旧正月後、3月に一旦上昇したが、4月、5月と不需要期に入ったことで下げた。製品価格は弱含みにあるといえる。古紙もこれを受けて4月、5月と下げてきている。」

東北からの輸出も検討

「円高の状況も続き、商社の口銭は充分といえないが、ここ数年で商社間の競争も厳しくなり、値段だけで取引するようになった。弊社としては業界の和を大事にしながら、弊社のファンを一社でもつくるつもりで、長い目でやっていきたい。また東北地方からの輸出も積極的に手がけ、復興のために少しでも力になりたいと考えている。」
(5月16日 山發日本にて)

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