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【古紙の輸出比率】中国依存型から他国分散へ流れ変わるか!?
アジア各国の増設計画で日本品の調達増も

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2011年6月6日 937号

主要古紙輸出国の輸出先の内訳

日本の古紙輸出先は約8割が中国に一極集中する『中国依存型』だ。ところが、福島第一原発事故の影響で、中国は古紙の輸出に際して放射性物質の検査を強化し、中国向けの輸出は一時的に停滞。4月の中国向け輸出は対前年比で25.3%減となった。一方でタイやベトナムなど他国に振り向けるケースが増えた。今後のアジアの新興国における投資計画では、日本の製紙メーカーが出資するケースも相次ぎ、古紙の新たな供給先としても注目されている。今年の輸出変調をきっかけに、輸出先を多様化させる流れが加速するのかどうか。

中国依存、雑誌が顕著

日本の古紙輸出先の上位5位をみると、①中国(79.8%)、②タイ(10.1%)、③ベトナム(3.2%)、④台湾(2.9%)、⑤韓国(2.3%)となっている。中国が8割近くを占め、2位のタイが約1割のシェアで、残り1割をベトナム、台湾、韓国等が分け合う。一方、これが鉄スクラップだと韓国向けが約5割、中国が約4割と2強が拮抗している。鉄スクラップの回収量に対する輸出の割合は3割近くで、古紙は20%と輸出比率が異なることもあるが、その2割の古紙の行き先は圧倒的に中国に集中しているわけだ。

品種別にみると雑誌の中国向けが93.8%と、とりわけ中国への依存度が高い。一方、段ボールの中国向けは73.3%、新聞は77.4%、上物が69.2%と品種間でもばらつきがある。段ボールはタイ向けが17.8%を占め、新聞は韓国が9.6%、上物はベトナムが9.8%と、他国が台頭する気配もあるが、雑誌だけは中国以外の輸出が伸び悩み、一極集中の傾向が強い。

域内消費を重視する欧米

他国の輸出先ではどうか。古紙主要輸出国で、輸出量の多い10カ国とアジアの輸出国である香港とシンガポールを比較してみた。日本を含むこの12カ国のうち、中国が最大の輸出先であるのは、やはり8カ国もある。だが、香港はほぼ全量が中国向けであることを除けば、日本の79.8%というのはダントツである。米国が62.1%、カナダが66.1%と北米の輸出比率が次に多い。オーストラリアも中国向けは62.7%とほぼ同水準だ。一方、欧州では英国が60.9%と高いが、他国は軒並み50%を下回る。オランダは46.9%、イタリア34.1%、ベルギー26.5%、ドイツ16.2%、フランス14.5%という具合である。欧州は域内での消費を重視する傾向にあり、上手くリスク分散されているともいえる。

製紙の海外事業が転機に

08年秋のリーマンショック後の輸出市況が暴落した際、『中国依存型』のリスクを身にしみて感じた。ところが、中国の古紙消費量がアジアでも群を抜き、国際価格でも主導権を握りつつある中で、他国への振り向けは簡単に進まなかった。今回も放射線検査の強化で中国向け輸出が一次的に停滞したことで、再び同じ課題に直面したのである。とはいえ、今後は輸出先が多様化する兆しもある。アジア各国で相次ぐ増設計画では、日本からの古紙の安定調達も期待されているからだ。

前号で報じたように、台湾の正隆グループは、今年8月に后里工場で45万トンの段原紙マシンを増設する。段ボール古紙の消費も月間4万~4万5,000トンほど増えるとみられ、そのうち日本から2万~2万5,000トンほどを調達する意向だ。正隆の商社部門である山發日本が、台湾向けの買い付けを強化する。

主要古紙輸出国の輸出先の内訳

主要古紙輸出国の輸出先の内訳

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