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【中国の古紙回収】国内回収が急増(4,016万トン)、回収率は44%
日本から7社が進出するも強み生かせず

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2011年7月4日 941号

中国の古紙回収の推移

中国の2010年の古紙回収量は4,016万トンで、前年より17.3%の増加となった。中国国内での発生が増え、回収量も急激に伸びるなか、日本資本で中国に進出した現地ヤードは7社17カ所を数える。回収が頭打ちの状況にある日本と異なり、ヤード展開すれば、増大する現地古紙を回収できるチャンスとなるのだろうか。丸紅と日本紙パルプ商事(JP)の進出事例から、中国における古紙リサイクル事業の可能性と限界を探ってみたい。

回収率が4ポイント増

昨年の中国の古紙回収量は4,016万トンで前年より592万トン増えた。回収率では44%となり4ポイント上昇した。中国では産業構造が輸出型から国内消費型へ転換し、古紙の発生が増加。そこへ年間を通じ古紙価格が騰勢にあったことで国内回収が活発化した。さらに地方政府が資源物の回収システムの整備を進めたことも回収増の背景にあるとみられる。

中国においてこれまで日本の資本でヤード展開したのは7社。問屋では松本光春商店、田中商店、大本紙料の3社。商社では丸紅、JP、豊通の3社。それに関西製紙原料事業共同組合がヤード展開している。市場規模は日本の2倍近くであり、今後も増大する余地が充分ある。膨張する中国の国内回収の現状を丸紅とJPのケースからみていきたい。

丸紅の2ヤードは撤退

江蘇省南通市と上海市に2ヤードを展開していた丸紅は昨年末、中国での古紙リサイクル事業からの撤退を決めた。既にこの2ヤードは現地事業者に譲渡し、合弁事業の清算手続きに着手しているという。

丸紅は、中国におけるヤード開設に際し、古紙問屋9社とともに投資会社を立ち上げ、さらに地元企業と合弁の新会社を設立した。南通捷紅資源再生有限公司として南通市に最初のヤードを開設したのが2005年9月。約3,400坪の敷地に昭和製のベーラーを備えたヤードで、①中国の古紙回収、②日米のオフィス古紙の選別加工、③古紙輸入代理業を事業の柱とした。さらに09年4月には、上海市で2カ所目のヤードをオープンさせた。ここではより発生地に近い場所で、産業系古紙などを中心に扱うことを目的に、地元企業のベーラーを導入するなど、初期コストを抑えた運営を試みた。

各ヤードの扱い量は、南通で月間2,000トン前後、上海で月間1,000トンと数量の目標は達成していた。また販売先では永豊余造紙や栄成紙業、リー&マン、ナインドラゴンなど数社の販路も築いていた。商社の販売力と問屋の仕入れや選別・プレスのノウハウを結集し、中国に2ヤードを展開したわけだが、結果的に撤退を決めた理由はどこにあったのだろうか。

ここ数年で競争が激化

ひとつにはここ数年の競争の激化がある。地元業者によるヤードが増え、競争環境はがらりと変わった。6、7年前は中国で大型ベーラーを備えた集荷基地は皆無に等しかった。当初は機械化されたヤードで優位性を発揮できたが、その後地元業者によるベーラーを備えたヤードが急増。しかも格安のベーラーが出回り、参入障壁も一段と低くなった。上海周辺だけでもヤードやタテバが600カ所以上があるといわれ、淘汰されてもすぐに新ヤードが立ち上がる、終わりなき過当競争が続くようになったのである。

ちなみに、上海市内やその周辺で、製紙メーカー系列のヤードは栄成紙業に限られ、外資系のヤードはドイツの産廃業者によるものがあるだけだという。地元ヤードは、回収人が資金を貯めて開設しているとみられ、南通市では四川省の出身者、上海市では安微省の出身者が多いとの傾向があるそうだ。

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