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【オーストラリア古紙輸出】近年は輸出量が急増、輸出比率は48%に
背景にはMRF(シングルストリーム選別施設)による家庭系古紙の回収増

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2011年11月21日 960号

今回は輸出比率(古紙回収量における輸出量の比率)が48%と高いオーストラリアの古紙輸出に関して検証する。元々90年代から古紙の輸出国だったオーストラリアだが、近年は輸出比率が急激に高くなった。その背景にはMRF(シングルストリーム選別施設)による家庭系古紙の増加があった。

輸出比率の高い国々

世界各国の古紙輸出比率が高い国を調べてみた。但し年間50万トン以上の輸出国に限定している。1位のシンガポールと香港は製紙工場がないので輸出比率は当然100%となっている。シンガポールには以前は3社ほど製紙工場があったが、国土が狭いので土地代が非常に高く、環境規制が厳しいことから採算が合わず、結局全て閉鎖してしまった。

実質最も輸出比率が高いのは第3位のデンマーク。国土が狭く、古紙を大量に消費するドイツに近いこともあって、輸出比率は82%に達している。第4位のベルギー、5位のオランダ、6位の英国も同様で、パルプ資源が豊富な北欧や北欧に近い国は、紙製品は輸入に頼っている部分が大きい。欧州では北欧はパルプ消費が多く、南欧は古紙消費が多いという特徴がある。パルプ消費が多い国はフィンランドやスウェーデンで、古紙消費が多い国はドイツ、フランス、イタリア、スペイン等。北欧で古紙の輸出比率が高くなるのは当然だと言えるだろう。

オーストラリアは日本の未来?

昨年のオーストラリアの古紙輸出量は141万トン。古紙回収量が300万トンなので輸出比率は48%に達している。しかしオーストラリアは以前からこれほど輸出比率が高かったわけではなく、02年の輸出比率は16%と現在の日本よりも低かった。では日本が将来的にオーストラリアのような輸出比率になるのかどうか?可能性としては大いにある。本紙953号で報道したのが、10年後の需給ギャップ(回収量―消費量)をシュミレーションしたもの。それによると、古紙回収と消費が現在の比率で進むと需給ギャップが800万トンほどに拡大する。回収量が2,000万トンとすると、輸出比率は40%となる。

現在のオーストラリアの古紙需給を知ることで、未来の日本の古紙需給を少なからず予測することができるかもしれない。ちなみに日本で輸出比率が40%を超えるとどういうことが予想されるか。①二重価格がなくなる(国際価格に統一される)、②価格の上下動が起こりやすくなる(暴落も起こりやすくなる)、③品質が低下する、④淘汰が進む中で新規参入も増えるー等が考えられる。

90年代から輸出国

オーストラリアは1995年には既に20万トンを輸出する古紙輸出国だった。当時の主な輸出国はインドネシアで、半分以上にあたる11万トンを占めていた。他にはタイ(3万トン)、フィリピン(1.7万トン)、韓国(1.5万トン)など。90年代の輸出傾向としては、①インドネシア向けの比率が高い、②品種別では新聞が圧倒的に多い、③中国向けの比率は低いーということが挙げられる。

以前は新聞が輸出を牽引

特にオーストラリアでは輸出における新聞の比率が高かったということが大きな特徴である。例えば2000年の輸出量29万トンのうち、新聞は17万トンで58%を占めていた。次いで雑誌が8万トン(27%)、段ボール3万トン(11%)、上物1.4万トン(5%)となっている。手元に95年から直近までの輸出データがあるが、95年~04年まではオーストラリアで古紙輸出といえば新聞という位、ウエイトが高かった。

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