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古紙ジャーナル バックナンバー

【森田紙業】全国から調達したクラフト古紙を原料に
品質管理の徹底でパルプや薬品に対抗
クラフト古紙の回収率は20%前後

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2011年11月28日 961号

森田紙業の入口から見た外観

クラフト古紙を専門に取り扱う古紙問屋、森田紙業㈱(森田英明代表取締役社長、本社・東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎2113-1)を訪問した。クラフト古紙とは、クラフト紙袋の損紙や使用済みの米麦袋のことで、原紙の強度を高める貴重な原料になっている。同社はこのクラフト古紙を全国から集め、独自の規格を築くとともに品質確保にも徹底して取り組み、パルプや薬品に対抗してきた。段原紙や段ボール古紙が値上げに動く中、補助原料であるクラフト古紙の現況を聞いた。

薄く広く発生

森田紙業はクラフト古紙に特化した全国でも類まれな古紙問屋だ。全国でクラフト古紙の発生量は約20万トン。そのうち3~4万トンが原料として再生利用されるので、回収率は20%前後とみられる。クラフト古紙は、製袋工場から出る損紙や食品工場で使用済みの袋として発生し、発生地は薄く広がる。そのため、同社の仕入先も北海道から九州まで及び、各地から回収している。

クラフト古紙はパルプ代替の良質な原料として使用され、同社は仕入れたクラフト古紙を原料向けに加工。その工程は、①入荷時は大半がベール状であるため、これを専用の機械(森田式六角破壊機)で10~15分ほどほぐす。②ほぐれたクラフト紙を手選別で異物などを取り除く。③シュレッターで十センチ程度の紙片に破砕する。④回転式のふるい機にかけ、内容物を取り除く。この工程を経たクラフト古紙を再びベーラーで圧縮し、製紙メーカーに納入している。同社の設備には、森田式六角破壊機が2台、選別・破砕・ふるい機の加工設備が2ライン、川口紙工製のベーラー2台を備えている。

独自規格が定着

同社が選別加工したクラフト古紙は、規格が4~5種類ある。M1がクラフト古紙の空袋を破砕し、ごみや禁忌品を取り除いた一般的なもの。ちなみに、M1というのは先代の森田英一氏の名からとった独自の規格である。こうした規格が定着していることからも、同社が扱う品種の稀少さが窺える。またM2はクラフト紙袋の損紙で、最も品質の高いもの。用途が米袋で、ひも、シール、テープを取り除いたものに限ってはこれに含めている。M5はホットメルトなどの接着剤付きで、強力な除塵工程を必要とするもの。他にMSはビニール込みとするもの等がある。この規格をベースに、製紙メーカーの要望に応じて、配合を微妙に変えたりもする。

同社の扱い量は、ピーク時は月間3,000トンを越えたが、今では2,000トンを切ったという。バブル崩壊以降、減少傾向が続いているそうだ。全国の回収量は年間3万~4万トンほどとみられるので、同社の扱い量が年間2万トン前後と、シェアは5割近くを占めている。

パルプや薬品と競合

製紙メーカーは、段原紙の強度を上げるため、古紙だけでなく、補助原料としてパルプやクラフト古紙を使ってきた。日本のクラフト古紙は100%バージンパルプで作られ、パルプ代替の役割を果たす貴重な原料とされてきた。以前は輸入DLKの消費も多く、クラフト紙と競合してきたが、現在の輸入量はわずか年間数百トンまで減った。ところが今度は薬品が飛躍的に進歩し、安価なこともあって多用されるようになった。ただ、新しい薬品は環境への影響が未知数である部分も残されている。クラフト古紙は、安全性と量に比例して強度が増すという強みを活かして対抗する。

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